メルコスール及びカナダの自由貿易協定代表は、事前協議がすでに終了しているFTAについて、3月9日にメルコスール議長国であるパラグアイの首都アスンション市で、実質交渉入りの発表を行うと予想されている。
今年1月23日に東京で、米国を除く環太平洋連携協定(TPP)の交渉に参加する11カ国が新協定締結で合意、3月8日にチリのサンチアゴ市での署名式が予定されている。また3月19日にはカナダのオタワ市でFTAの実質交渉の開始を予定しており、カナダ政府は早急なメルコスールとのFTA協定締結を希望している。
3月19日開始のオタワ市でのFTA実質交渉開始では、2,500億ドル規模に達する政府調達や市場アクセスについて協議が予定されているが、メルコスールの政府調達の大半は連邦政府レベルに留まっている一方で、カナダでは90%が州政府レベルとなっている。
2017年のブラジルとカナダの貿易総額は、前年比6.0%増加の44億8,000万ドルに留まっており、両国の貿易がピークであった2011年の約50%に留まっている。
ブラジル全国工業連盟(CNI)の調査によると、メルコスールとカナダがFTAを締結すれば、ブラジルにとって機械・装置並びに化学製品、食料品、鉄鋼製品、自動車、タイヤなどの資本財、農業関係では食肉、トウモロコシ、コーヒー、メロン、たばこの輸出拡大が見込まれている。
カナダ政府は、メルコスールとのFTA交渉で自動車、金融サービス、鉱業、紙・パルプなどが争点になると予想されているが、労働規制や環境規制も争点に含まれると予想されている。
一方メルコスールとEUのFTAは牛肉問題がネックとなって昨年12月の締結が先送りされていた。前回のFTA交渉でEUは年間牛肉輸出枠を7万トンから9万9,000トンに引き上げたにも関わらず、ドローバック問題、EUによる10年間での自動車関税撤廃に対してメルコスールは15年を要請、またEUは、州政府レベルの政府調達を要請して平行線をたどっている。(2018年2月21日付けヴァロール紙)