ブラジル憲法は、各州政府の自治を保障しているにも関わらず、特例として連邦政府もしくは大統領の直接統治を認めており、リオ州の治安に関する直接統治(インテルヴェンソン・フェデラル)を定めた大統領令を国会で審議中となっている
リオ州の治安確保のための直接統治令の発令中は憲法改正が不可能となり、憲法改正案(PEC)である年金・恩給に関する社会保障制度改革は、直接統治令が解除されるまで国会での承認の先送りを余儀なくされる。
社会保障制度改革の国会審議開始は、10月の地方統一選挙後の今年11月若しくは2019年の新大統領就任後になるために、連邦政府は今年の財政プライマリー収支赤字を軽減するために、社会保障制度改革の先送りを補填するためにBプランの発表を余儀なくされている。
ミッシェル・テメル大統領は、10月の地方統一選挙で国会での審議が滞る可能性があるにも関わらず、年金改革先延ばしを補填するための15件に達する優先プランの国会での承認に全力を挙げる。
15件の優先プランには、国庫庁への122億レアルの臨時歳入が見込まれているラテンアメリカ最大級の電力エネルギー会社であるブラジル中央電力公社(Eletrobras)の民営化案件が最優先案件となっている。
また社会統合基金/社会保険融資納付金(PIS/COFINS)に対する徴収の簡素化、中央銀行の独立性確立、入札・契約に関する明確化、新公共ファイナンス令の導入、監督機関改革、ブラジル通信規格の見直し、公社再生・改善プランなど15件の優先プランを早急に国会で審議する。
ロメロ・ジュカー上院議員(MDB-RR)は、この15件の優先プラン以外にも21件の暫定令の国会での審議を行うと説明、連邦政府の財政健全化を目的に暫定令805号/2017である2018年中の連邦公務員の給与増額調整の2019年への先送り、またサラリーが5,500レアル以上の連邦公務員の社会保障院(INSS)に対する年金負担率をサラリーの11%から14%への引上げも含まれている。(2018年2月20日付けエスタード紙)