正式な2017年度の国内総生産(GDP)は、3月1日にブラジル地理統計院(IGBE)から発表されるが、昨日、中銀はIGBEのGDP伸び率の発表前に、先行指標として経済活動指数(IBC-Br)を発表した。
2017年12月の経済活動指数(IBC-Br)は、鉱工業部門並びにサービス業部門が牽引して前月比1.41%増加、大半のエコノミストの予想である1.1%増加を大幅に上回り、また昨年9月から11月のIBC-Br指数も3カ月連続で増加していた。
2017年第4四半期のIBC-Br指数は前四半期比1.26%増加、また前年同四半期比では2.56%と大幅増加、2017年のIBC-Br指数は、1.04%増加を記録して2013年以来の増加を記録している。
Goldman Sachs社エコノミストのアルベルト・ラモス氏は、昨年12月の経済活動指数が前月比1.41%増加した影響で、今年第1四半期のIBC-Br指数は1.0%増加を予想、2018年のIBC-Br指数を2.3%増加を予想している。
2017年第1四半期は、穀物生産が好調に推移して農畜産部門がIBC-Br指数増加を牽引、第2四半期は、引出が禁止されていた勤続期間保障基金(FGTS)の3月10日からの積立金解禁が商業部門をIBC-Br指数増加を牽引したとHaitong社エコノミストのフェリッペ・セラーノ氏は説明している。
また2017年第3四半期のIBC-Br指数増加は、ブラジルの景気回復に伴って鉱工業部門が牽引、第3四半期のIBC-Br指数増加は、好調を維持している鉱工業部門並びにサービス部門の回復が要因となっている。
今年1月のIBC-Br指数は、昨年12月の鉱工業部門が2.8%増加したものの減速すると予想、11月の小売販売は、ブラックフライデー商戦の影響で前月比2.5%と大幅増加した反動で、昨年12月の商業部門はマイナス1.5%に後退した影響で、今年1月のIBC-Br指数は、大幅に増加すると予想されている。
今年は景気回復に伴って一般消費者の景況感改善や失業率低下、与信緩和によるクレジット部門拡大、コントロールされているインフレ指数による実質賃金の上昇などの要因で、Pine銀行のマルコ・カルゾ氏は、今年のGDP伸び率を3.0%~3.5%と予想、中銀の最終フォーカスレポートでは、GDP伸び率は2.8%増加を予想している。(2018年2月20日付けヴァロール紙)