ブラジル地理統計院(IBGE)の月間鉱工業生産調査によると、2017年の鉱工業生産は、調査対象の15地域のうち12地域で増加して過去3年連続のマイナスから一転して前年比2.5%と大幅増加、2010年に記録した10.2%増加以降では最高の増加率を記録している。
しかし2017年のセアラー州並びにペルナンブーコ州、バイア州その他の州を含む北東部地域の鉱工業生産は、前年比マイナス0.5%を記録、昨年のセアラー州の鉱工業生産は2.2%増加した一方で、ペルナンブーコ州はマイナス0.9%、バイア州はマイナス1.75%を記録していた。
北東部地域の鉱工業生産は、資本財部門並びに耐久消費財部門の生産比率が低く、一般消費者の不可分所得や失業率に左右される非耐久消費財部門の生産に依存している。
昨年のバイア州の鉱工業生産は、石油・潤滑油派生品の生産減少が牽引して調査対象地域で最も低いマイナス1.7%を記録、ペトロブラス石油公社傘下のLandulpho Alves石油精製所の生産は6.6%減少していた。
州別鉱工業部門生産比較では、鉱工業部門が牽引したパラー州は前年比10.1%と唯一二桁台の成長を記録、次いで食品関連部門が牽引したサンタ・カタリーナ州は4.5%、パラナ州も4.4%とそれぞれ大幅に増加していた。
またマナウスフリーゾーンを抱えるアマゾナス州並びにリオ州の鉱工業生産はそれぞれ3.7%増加、サンパウロ州は3.4%でブラジル平均を突破した一方で、エスピリット・サント州は1.7%増加、ミナス州は1.5%増加に留まっている。(2018年2月9日付けヴァロール紙)