2017年の国内総生産(GDP)伸び率は、過去2年間のマイナスから一転して1.1%増加するとゼツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre-FGV)のクラウジオ・コンシデラ調査員は予想している。
ゼツリオ・ヴァルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre-FGV)の統計によると、昨年11月のブラジルのGDP伸び率は、前月比0.3%増加と3カ月連続で増加を記録している。
また昨年11月のGDP伸び率は前年同月比2.6%増加、昨年11月の過去12カ月間のGDP伸び率は前年同期比0.8%増加、昨年1年間のGDP伸び率は1.1%増加予想で、中銀の最終フォーカスレポートのGDP伸び率1.01%を上回る予想をしている。
昨年初めの中銀のフォーカスレポートでは、2017年のGDP伸び率を0.2%増加、昨年下半期初めには0.5%増加に上方修正、最終フォーカスレポートでは1.01%増加に再度引き上げている。
2017年の農畜産部門がブラジルのGDP伸び率を牽引、昨年の穀物生産は2億4,060万トンで記録更新が見込まれており、昨年1月から~11月までの畜産部門のGDP伸び率は12.1%を記録、また昨年1年間では12.5%が予想されている。
昨年の鉱工業部門のGDP伸び率は、勤続期間保障基金(FGTS)の凍結預金の引き出し並びに65歳以上の男性と62歳以上の女性を対象に、159億レアル相当の社会統合基金/公務員財形計画(PIS/PASEP)の資金の引き出し条件緩和が消費を後押したと予想されている。
全国自動車工業会(Anfavea)の発表によると、裾野産業の広い2017年の自動車生産は前年比25.2%と大幅増加して自動車パーツ部門やプラスティック部門、ガソリン・燃料部門の生産増加を促して、鉱工業部門は0.3%増加している。
しかし昨年11月の過去12カ月間の建設部門のGDP伸び率は、マイナス5.4%と大幅に落ち込んでいた一方で、同期のサービス部門は0.1%増加して、10月まで連続31か月間のマイナスから一転して増加に転じている。
また昨年11月の過去12カ月間の一般家庭の消費は0.7%増加、住宅投資並びに設備投資、公共投資などの国内総固定資本形成(FBCF)部門のGDP伸び率は、機械・装置セクターのGDP伸び率6.6%増加が牽引して2.1%増加に繋がっている。(2018年1月18日付けヴァロール紙)