2017年の中銀並びに国庫庁、社会保障院(INSS)で構成される中央政府の財政プライマリー収支は、2017年の財政プライマリー収支の赤字幅の許容上限値である1,590億レアルを大幅に下回る1,200億レアル以下に留まる可能性がでてきている。
2017年12月の中央政府の歳出は予想以下に留まり、また歳入は予想を大幅に上回っている可能性があるために、2017年の中央政府の財政プライマリー収支赤字の大幅減少が期待されている。
また2017年1月~11月までの地方政府(州・市)の州公社や市町村公社を除いた財政プライマリー収支は、111億レアルの黒字を計上しており、州公社や市町村公社の30億レアルの赤字予想を含めても黒字計上が見込まれている。
昨年の中央政府の財政プライマリー収支は1,140億レアルの赤字に留まると予想、歳入総額は1兆3,910億レアル、地方政府への交付金は2,280億レアル、交付金を差引いた純歳入は1兆1,630億レアル、歳出総額は1兆2,770億レアルをエコノミストのSergio Gobetti氏並びに Carlos Vernieri氏は予想している。
2017年の中央政府の名目歳出総額は、前年比僅か2.2%増加に留まってインフレ指数の3.4%を下回ると予想、昨年の公共支出は前年比13.0%減少、また公共投資も前年比21.0%減少の378億レアルに留まると予想されている。
インフラ整備プロジェクト入札や石油・天然ガス開発入札による臨時歳入増加で、昨年の中央政府の名目歳入総額は前年比5.86%増加したが、2014年~2016年の経済リセッション期間中の歳入は1,000億レアル以上減少、また地方政府を含めた歳入は1,500億レアル以上の減少となっている。(2018年1月16日付けヴァロール紙)