就労・失業者管理センター(Caged)の統計によると、2017年1月~11月の転職比率は、前年の19.7%から21.3%に上昇に転じており、景気回復に伴ってよりよい給与や昇給チャンスの多い職場へ転職する傾向が表れてきている。
ブラジルの国内景気が悪化サイクルに突入しだした2013年から転職比率は減少傾向を示しており、2013年の転職比率は29.0%、2014年28.2%、2015年23.9%、景気の底の2016年は19.7%まで落ち込んでいた。
一方で解雇される比率は2013年の55.8%、2014年56.5%、2015年60.6%、2016年64.2%と反比例して上昇したが、景気回復サイクル入りした2017年は62.3%に減少している。
2017年1月~11月の平均転職比率は21.3%であったが、サービス部門の転職比率は24.2%、商業部門は22.3%と平均を上回った一方で、製造業部門は19.9%、農畜産部門は18.9%、建設部門は10.1%とそれぞれ平均を下回っている。
就労・失業者管理センター(Caged)の調査によると、2017年1月~11月の労働手帳に記載される正規雇用者は30万人増加したが、2016年同期は85万8,000人減少していた。
またブラジル地理統計院(IBGE)の全国家庭サンプル調査(Pnad)によると、2017年9月~11月の平均失業者比率は、12.0%と前四半期の12.6%から大幅に減少している。
Tendencias Consultoria Integrada社では、昨年11月の新労働法施行で、今年の労働手帳に記載される正規雇用は100万人増加すると予想、今年の月間平均失業率は、昨年の12.7%を下回る12.4%に減少すると予想している。(2018年1月14日付けエスタード紙)