ブラジル地理統計院(IBGE)の社会指標統計によると、経済リセッション真っただ中の2016年の1日当たり5.5ドル以下(387.07レアル/月)での生活を余儀なくされているブラジル人は、人口の1/4に相当する5,216万8,000人に達していた。
また世界銀行が国際最貧困層レベルと認定している2016年のブラジル国内の1日当たりの生活費が1.9ドル以下(133.72レアル/月)の最貧困層は、人口の6.5%に相当する1,335万人に達しており、サンパウロ州の総人口1,210万人を上回っていた。
2014年のブラジル国内の1日当たりの生活費が1.9ドル以下(133.72レアル/月)の最貧困層は人口の3.66%であったが、2015年には4.34%に相当する893万9,000人に増加、2016年には人口の6.5%に相当する1,335万人まで増加して危惧されている。
2015年の最貧困層893万9,000人から2016年の1,335万人と1年間で19.33%に相当する350万人近く増加した要因として、継続していた高インフレ並びに貧困削減のためのボルサ・ファミリア・プログラム凍結が最貧困層の大幅増加に繋がっている。
ブラジル国内の地域別の貧困層並びに最貧困層比較では、北部地域の1日当たりの生活費が5.5ドル以下の貧困層は同地域の43.1%、北東部地域は43.5%とブラジル平均の25.4%を大幅に上回っている。
また北部地域の1日当たりの生活費が1.9ドル以下の最貧困層は同地域の11.2%、北東部地域は12.9%に相当する730万人、北部地域並びに北東部地域の最貧困層は、ブラジルの50%以上を占めて貧困生活を余儀なくされている。
ブラジルの14歳までの青少年の42.4%は、1日当たりの生活費が5.5ドル以下での生活を余儀なくされており、3年近く継続した深刻な経済リセッションの影響で青少年の失業率が大幅に増加、2014年の16歳~29歳の失業率は22.7%であったが、2016年には25.8%まで増加していた。
2016年のブラジルの総人口は2億530万人、1日当たりの生活費が5.5ドル以下は人口の25.4%、1日当たりの生活費が1.9ドル以下は6.5%を占めている。
前記同様に北東部地域は5,670万人、43.5%、12.9%、北部地域は1,740万人、43.1%、11.2%、南東部地域は8,630万人、15.9%、3.3%、中西部地域は1,550万人、17.0%、2.9%、南部地域は2,930万人、12.3%、2.4%となっている。(2017年12月16日付けエスタード紙)