中銀の発表によると、2017年10月の経常収支は、最終週の輸出増加が寄与して前年同月比では90%減少の3億4,300万ドルの赤字に留まって、10月の月間経常収支では2007年以降で最低の赤字幅に留まっている。
10月の経常収支赤字が3億4,300万ドルに留まった要因として、経済リセッションからの緩やかなカーブを描いた国内経済回復による輸出拡大や対内直接投資の増加、サービス収支赤字の減少が挙げられる。
今年10月の貿易収支は、黒字が37%増加して前年同月比132%増加の49億ドルの黒字を計上、特に鉄鉱石輸出は77%増加の19億6,000万ドル、大豆輸出は127%増加の9億3,950万ドルを計上している。
今年10月の経常収支は3億4,300万ドルの赤字に留まって、また10月の過去12カ月間の経常収支赤字はGDP比0.48%に相当する96億ドル、10月の対内直接投資は82億ドル、今年初め10カ月間では9.3%増加の600億ドル、10月の過去12カ月間の対内直接投資はGDP比4.14%に相当する833億ドルに達している。
一方今年10月のブラジル人による対外直接投資は4億9,600万ドル、今年初め10カ月間では34億ドルと昨年同期の77億ドルから大幅に減少している。
10月の経常収支のサービス収支は、前年同月比2.7%減少の27億ドルの赤字を計上、そのうち海外旅行収支は18.9%増加の12億ドルの赤字を計上、ブラジル人の海外旅行支出は15.2%増加に対して、外国人のブラジル国内での旅行支出は6.7%増加に留まっている。
10月のブラジルの外貨準備残高は、前月比8億9,400万ドル減少の3804億ドル、また10月のブラジルの対外債務残高は、3,207億ドルと今年7月から58億ドル増加している。(2017年11月24日付けエスタード紙/中銀サイトから抜粋)