ミッシェル・テーメル新政権エンリケ・メイレーレス財務相経済班による早急な財政改革や経済活性化政策導入で、2017年上半期からブラジルは経済リセッションから抜け出すと見込まれていたにも関わらず、5月中旬のテーメル大統領弾劾に繋がる政治危機や構造改革の遅れなども一因となって、経済回復が予想を大幅に上回る停滞をきたしている。
連邦政府は2017年度の財政プライマリー収支の許容赤字を前回の1,390億レアルから200億レアル上積みの1,590億レアル、2018年度の財政プライマリー収支の許容赤字を前回の4月予想の1,290億レアルから300億レアル上積みの1590億レアルで国会に提出する。
2017年及び2018年の予算基本法の大幅な財政赤字修正でジウマ政権並びにテーメル政権の3年間での累積財政赤字は、2016年度のGDP比7.6%に相当する4,775億レアルに達する。
エンリケ・メイレーレス財務相は、2016年に2018年度の財政赤字を790億レアルまで削減させると発表、今年4月には1,290億レアルに上方修正、今回はさらに300億レアル増加の1,590億レアルに上方修正しており、2021年まで財政赤字が継続すると予想されている。
連邦政府では2018年度の財政プライマリー収支の許容赤字1,590億レアルを達成するためには、連邦公務員の給与調整の先延ばしや6万人に及ぶ公務員補充の停止などを余儀なくされている。
Estadão/Broadcastでは、連邦公務員の社会保障院(INSS)への納付金は給与所得の11.0%と一律となっているが、一般サラリーマンと同様に所得に応じて11.0%~14.0%への引下を検討、給与が5531.31レアル以上の連邦公務員は14.0%が適用して19億レアルの歳入増加が見込まれている。
連邦公務員に対する給与調整を2018年1月実施から2019年1月への先送りを発表、連邦公社勤務の公務員に対する希望退職制度による6万人の削減に対する公務員補充の停止など連邦公務員に対する経費削減の実施を予定している。
また2018年1月から従業員給与免税の代替課税政策を導入した暫定令の見直しで減税政策中止を決定、50セクターに対する社会保障院(INSS)への従業員給与額の納付率免税中止で、連邦政府にとって2018年は40億レアルの歳入増加を見込んでいる。
連邦政府の民間企業に開放していない独占投資ファンドの税率先行で60億レアルの歳入増加、輸出業者向け租税還付特別制度(Reintegra)の2.0%の税率維持で、26億レアルの歳入増加を見込んでいる。(2017年8月16日付けエスタード紙)