労働法改正法案や年金・恩給改革法案が順調に国会で審議されていたにも関わらず、5月17日にテーメル大統領がペトロブラス汚職捜査で勾留中の前下院議長エドゥアルド・クーニャ被告への黙秘に対する支払いを承認する様子を密かに録音したテープを大手食肉加工会社JBS社の幹部2人が最高裁判所に提出したとのメディアの報道を受けて、テーメル政権存続の政治危機が発生して年金・恩給改革法案の国会での採決の見通しが立っていない。
仮に2017年末までに年金・恩給改革が承認されなければ、今年並びに来年の連邦政府の186億レアルの歳出増加につながると財務省では見込んでおり、また次期大統領による年金・恩給改革の実施は、2020年にずれ込むと予想されている。
年金・恩給改革法案を下院で通過させるためには、308議席の賛成票が必要であるが、テーメル大統領の汚職暴露問題で、連立与党議員の賛成票取込みが益々困難になってきている。
2017年末までに年金・恩給改革が承認されなければ、今年の社会保障院の支出は48億レアル、来年は138億レアルの支出削減ができなくなり、更なる財政悪化の要因となる。
先週連邦政府は、石油・ディーゼル燃料に対する社会統合基金/社会保険融資納付金(PIS/COFINS)の値上げを発表、今年の104億レアルの臨時歳入に繋がると発表したものの、2017年末までに年金・恩給改革が承認されなければこの104億レアルの臨時歳入を大幅に上回る歳入減となる。(2017年7月25日付けエスタード紙)