昨日、ミッシェル・テーメル大統領は、ブラジルの構造改革の先頭を切って着手していた年金・恩給改革に、地方政府(州・市)の公務員の年金規定の除外を発表したため、ブラジル国民全員に適用する年金改革案の崩壊開始が憂慮されている。
エンリケ・メイレーレス財務相並びにロドリゴ・マイア下院議長の列席の下、テーメル大統領は、地方政府(州・市)公務員を除外した年金改革案は、年金改革案に異議を唱えている与野党下院議員の70%のガス抜きになり、国会での年金改革案の承認に大きく前進すると強調している。
昨年6月にリオ州政府は、州政府公務員への給与支払いや医療・教育・衛生などの公共サービス提供向け財源確保ができなくなって財政緊急事態宣言を余儀なくされていたが、南大河州政府並びにミナス州政府も財政緊急事態宣言をして、連邦政府に救済を求めていた。
昨年末にリオ州政府は、財政改善政策として州公務員の社会保障費の徴収率引上げ、年金・恩給受給者からの社会保障費徴収、年金基金の一部を人件費支払いに活用、州知事や局長の減給、州部局の統廃合などを図る約束を連邦政府に余儀なくされていた。
リオ州政府以外にも多くの州政府や市町村では、州公務員の社会保障費の徴収率引上げや年金・恩給受給者からの社会保障費徴収、また早急な公務員の年金・恩給改革に着手しなければ財政破綻する可能性が非常に高い。
地方政府(州・市)公務員を除外した連邦政府の年金改革案は、連立与党議員の要望に応えたものであるとテーメル大統領の英断を年金改革特別委員会のカルロス・マルン委員長は強調している。
地方政府(州・市)公務員に対する連邦政府の年金改革案除外は、連邦政府にとっては地方交付税などのインパクトは皆無に等しく、各地方政府は、各自で財政調整を行わなければならないとジオゴ・オリヴェイラ企画相は説明している。
地方政府公務員に対する連邦政府の年金改革案除外は、地方政府の財政コントロール弱体化に繋がり、地方政府公務員を年金改革案から除外すれば構造改革の先行きが不透明になるとエコノミストのラウル・ヴェローゾ氏は警告している。(2017年3月22日付けエスタード紙)