中国の国営企業や民営企業によるブラジル企業買収は新興国の中ではトップとなっているが、世界全体では米国並びにスイスに次いで3位とロンドンのDealogic社は発表している。
今年11月18日までの中国企業によるブラジルでの企業買収は6件と昨年同期の10件よりも少ないにも関わらず、買収総額は119億ドルと昨年の2倍以上に達していのものの、米国での607億ドル、スイスでの488億ドルの企業買収に対して後塵を拝している。
今年11月18日までの中国企業による新興国向け企業買収総額は524億ドル、ブラジル向け119億ドルは22.7%に相当、2位はイスラエル向け企業買収で111億ドル、香港は99億ドル、コンゴ共和国は28億ドル、シンガポールは25億ドル、パキスタンは23億ドル、マレーシアは20億ドル、インドは15億ドル、韓国は13億ドル、ロシア並びにギニアは11億ドルとなっている。
また今年11月18日までの中国企業による世界の企業買収向け投資ランキングは、トップの米国607億ドル、2位のスイス488億ドル、3位のブラジル119億ドルに続いて、ドイツ113億ドル、イスラエル111億ドル、香港99億ドル、フィンランド88億ドル、英国53億ドル、フランス46億ドル、オーストラリア33億ドルとなっている。
今年11月18日までの中国企業によるブラジル企業の買収案件では、約100億ドルは電力エネルギー部門並びに公共サービス部門、石油化学部門は17億ドル、2010年以降のブラジル企業の買収累積金額は396億ドルに達している。
今年の中国企業による世界での企業買収の投資総額は2,089億ドルと前年比では大幅に増加、今後5年間の投資総額は1兆ドルに達して米国に次いで2位になるとDealogic社は予想している。
しかし米大統領選で勝利した共和党のドナルド・トランプ氏は、中国を為替操作国と位置づけており、また中国企業が中国政府からの補助金によって不当に競争力を強めていると主張して中国製品に高関税をかけることも示唆、米国の安全保障や重要なインフラへの脅威となる中国企業による買収は禁止される可能性が出てきている。
また中国企業によるドイツ科学技術企業の買収を制限するため、ドイツ政府が近く法改正に着手すると予想されているが、ブラジルでは中国企業による電力エネルギーなどのインフラ部門への投資を歓迎している。(2016年11月21日付けヴァロール紙)