トゥカーノ(九官鳥)をシンボルマークとするブラジル社会民主党(PSDB)は、2016年の地方統一選挙で806都市の市長選で勝利を収め、前回2012年の地方統一選挙時のPSDB党市長による市町村の予算総額670億レアルの140%増加に相当する1,605億レアルに達している。
一方、ジウマ大統領罷免、ラヴァ・ジャット作戦汚職関連によるPT(労働者党)の元幹部の相次ぐ逮捕などで、地方統一選挙で苦戦を強いられたPT党の市長当選による市町村の予算総額は、前回選挙の1,223億レアルから137億レアルに下落している。
2018年の大統領選挙のPSDB党の有力候補と見られているサンパウロ州のジェラルド・アルキミン州知事は、サンパウロ市長選でのジョアン・ドリア候補の当選をはじめサンパウロ州でPSDB党が復活して大きく躍進している。
一方ミナス州選出の2018年の大統領選挙の対立候補アエシオ・ネーベス上院議員は、地元のベロ・オリゾン市の市長選でPSDB党のジョアン・レイテ氏が敗北して、党内のネーベス上院議員の勢力図に陰りが出てきている。
2016年の地方統一選挙では、全国5,568都市の市長選挙でPSDB(ブラジル社会民主党 )候補の市長は806市で誕生、政党別では14.48%を占めて2位に躍進、ミッシェル・テーメル大統領率いるPMDB(ブラジル民主運動党 )は、1,038市長の誕生で18.64%を占めてトップを維持している。
またPSD(社会民主党)は540市長誕生で9.70%占めて3位、PP(進歩党)は492市長で8.84%、PSB (ブラジル社会党)は415市長で7.45%、PDT (民主労働党) は336市長で6.03%、PR (共和党)は299市長で5.37%、DEM(民主党 )は267市長で4.80%、PTB (ブラジル労働党)は263市長で4.72%、PT (労働者党)は僅か254市長で4.56%に減少して10位に後退、その他の政党が858市長で15.41%となっている。
前回の2012年の地方統一選挙でPSDB(ブラジル社会民主党 )候補に投票したのは1810万人であったが、今回の地方統一選挙では3,460万人と倍増、前記同様にPMDB(ブラジル民主運動党 )は、2,280万人から2,060万人に減少したにも関わらず、1,038市長が誕生している。
また前記同様にPSB (ブラジル社会党)は1,530万人から1,180万人に減少、PSD(社会民主党)は870万人から980万人に増加、PDT (民主労働党) は860万人から880万人に微増、DEM(民主党 )は640万人から760万人に増加、PP(進歩党)は750万人から720万人と僅かに減少している。
前回の2012年の地方統一選挙では、ルーラ元大統領のカリスマ性で低所得者層を中心に2,760万人の支持を集めていたPT (労働者党)は、僅かに420万人の支持者まで減少して壊滅的なダメージを受けている。
地方統一選挙の連立与党の圧勝で、2017年からの国会での審議が予定されていた年金改革案は、ミッシェル・テーメル大統領が11月中に国会に提出する可能性が出てきている。
年金改革案を11月中に国会に提出する可能性が出てきた要因として、ラヴァ・ジャット作戦汚職で1年以上拘束されているマルセロ・オデブレヒト元社長の罪軽減との引換の報償付供述の調査開始は、連邦最高裁のテオリ・ザヴァスキ判事の都合で2017年に先送りになると予想されている。
10月25日に歳出がインフレ以上に肥大化するのを阻止する憲法修正案(PEC)241号/2016に対する下院議会での第2次投票では、賛成票359票、反対票116票で賛成多数で下院を通過、下院を通過した憲法修正案(PEC)241号は、11月20日から上院議会の特別委員会で修正案241号のテキスト分析開始、12月13日若しくは14日に最終採択が予定されていた。(2016年10月31日付けヴァロール紙)