歳出がインフレ以上に肥大化するのを阻止する憲法修正案(PEC)の241号/2016が下院並びに上院で承認後、年金制度改革、労働法改革、税制改革や政治改革なしでも裁量的支出部門の870億レアルの歳出削減を余儀なくされるとジウマ政権の財務省経済班のマノエル・ピレス元主任は指摘している。
年金制度改革や2018年からのサラリーボーナス支給停止、インフレ指数以上の最低サラリー調整禁止、高齢者並びに低所得者層を対象とした社会扶助基本法(LOAS:Lei Orgânica da Assistência Social)の支給開始年齢の70歳への引上げなどで、2021年までに140億レアルの歳出削減が必要になると予想されている。
2016年の連邦政府の歳出総額は1兆2,300億レアル、2021年には1兆5,770億レアルまで増加、そのうち義務的歳出は9,660億レアル、2021年には1兆3,990億レアル、憲法修正案(PEC)の241号/2016が承認されれば1兆3,270億レアルへの減少が見込まれている。
前記同様に2016年の社会保障院(INSS)の支出は5,030億レアル、2021年には7,580億レアル、憲法修正案(PEC)の241号/2016が承認されれば7,180億レアルへの減少が見込まれている。
2016年の裁量的歳出総額は2,640億レアル、2021年には2,510億レアル、憲法修正案(PEC)の241号/2016が承認されれば1,780億レアルへの減少が見込まれている。
憲法修正案(PEC)の241号/2016が承認されれば、健康・保健や教育部門への予算カット以外にも連邦政府の人件費削減で公務員採用や公務員給与調整も無くなるとアラゴアス州選出のマリア・デ・ロザリオ下院議員(労働者党-PT)は批判している。
憲法修正案(PEC)承認は20年間の予算凍結法案ではないとテーメル政権連立与党のサンパウロ州選出シルヴィオ・トレス下院議員(ブラジル民主社会党-PSDB)は、野党の指摘を批判している。(2016年10月19日付けエスタード紙)