ミッシェル・テーメル大統領は、構造改革の一環として年金・恩給改革や労働法改正を最優先課題に掲げてブラジル国民から多くの支持を取り付けており、地方統一選挙を10月初めに控えているにも関わらず、投票日前に年金改革や労働法改正の骨格発表をする可能性がある。
労働法で定められている残業を含む1週間当たりの最高労働時間である48時間は継続するにも関わらず、1日12時間勤務許容を示唆して企業経営者の法的保護をロナルド・ノゲイラ労働相は説明している。
またロナルド・ノゲイラ労働相は、1日12時間勤務許容への労働法改正以外にも生産性対応並びに時給対応の支払い条件変更についても示唆しているが、労働組合側から一斉に非難を浴びている。
中央統一労組(CUT)のパウロ・カイレス会長は、ロナルド・ノゲイラ労働相の1日12時間勤務許容の発言は、労働市場を無視した常識外の思考であると非難、ノゲイラ労働相は労働組合側とのコンセンサスを取らなければならないと指摘している。
通常の労働時間一日当たり8時間、一週間当たり44 時間は継続されなければならないが、例えばロンドニア州やパラー州でのインフラプロジェクトに従事する従業員は、短期間での多大な報酬を目的にしているために、労働環境が悪条件にも関わらず、大半の労働者は12時間労働を欲しており、コスト削減では企業経営者側と一致すると全国工業連合(CNI)のロブソン・アンドラーデ会長は説明している。
社会主義的思想の傾向が強いフランスでも1週間当たりの労働時間は60時間まで許容しており、残業代は賃金の10%増しであるにも関わらず、ブラジル労働法では、平日の残業代は賃金の50%増し、日曜出勤は100%増しであるとロブソン・アンドラーデ会長は指摘しており、ロナルド・ノゲイラ労働相の1日12時間勤務許容を支持している。
世界で最も労働者を保護しているブラジルの労働法では、通常の労働時間は一日当たり8時間を超えてはならず、また、一週間当たり44 時間を超えてはならないと定められている。
しかし雇用者と労働者が組合契約を通じて合意することにより、一日当たり8 時間を超える労働を行った場合には、他の労働日の労働時間を当該超過時間分だけ差引くことや労働時間を短縮することは労働法で容認されている。
また、特殊分野によっては規定の8時間以外の労働時間調整が認められている場合があり、例えば、コールセンターセクターや銀行業セクターの従業員については、一日当たり6 時間、ガードマンの場合は36時間のインターバルを挟んで1日当たり12時間勤務は容認されている。(2016年9月9日付けエスタード紙)