ラヴァ・ジャット作戦汚職問題に端を発した政治混乱の影響で、ジウマ・ロウセフ大統領支持率が急落、またゼネコン大手の経営者や与党議員逮捕後の司法取引で、ペトロブラス汚職問題の解明進展でジウマ大統領の罷免問題にまで発展している。
ラヴァ・ジャット作戦汚職問題による与野党攻防が紙面を独占して、ブラジル経済を再建するための財政再建政策や経済活性化政策策定などが完全に置き去りにされた状態で、国を憂う連立与党の政治家が皆無に等しくブラジル政府の品位が問われ、国際的な信用が地に落ちてきている。
政治混乱が継続すればするほどエコノミストによる今年のブラジルの国内総生産予想は下方修正を余儀なくされ、また昨年のGDP伸び率がマイナス3.8%に達したことも今年のGDP伸び率の大幅な下方修正を迫られる要因となっている。
今月5日のクレジットスイス銀行の今年のGDP伸び率予想は、第1四半期の経済活動が予想以上に落ち込むと見込んで前回予想のマイナス3.5%からマイナス4.2%に下方修正、2017年のGDP伸び率もマイナス1.0%に下方修正している。
ローゼンベルグ・アソシアードス社チーフエコノミストのタイス・ザラ氏は、今年1月~2月の自動車部門の生産は前年同月比マイナス31.6%を記録、また小売販売もマイナス7.9%を記録しており、今年のGDP伸び率を前回予想のマイナス3.5%からマイナス4.0%に下方修正している。
ブラジルGDPの60%の比重を占める一般消費は、1月の消費者向けクレジットが前年同月比7.7%縮小しており、GO Associados社のファビオ・シルヴェイラ取締役は、今年のGDP伸び率を前回予想の3.5%からマイナス4.2%に下方修正している。
MB Associados社では、ジウマ大統領が退陣すれば今年のGDP伸び率はマイナス3.8%に留まり、2017年のGDP伸び率は0.6%増加を予想、しかしジウマ大統領が退陣しなければ今年のGDP伸び率はマイナス4.9%、2017年はマイナス1.0%を予想している。
またMB Associados社チーフエコノミストのセルジオ・ヴァーレ氏は、ジウマ大統領はすでに経済再建政策を牽引する力を失っており、構造改革に至っては皆無であると指摘している。(2016年3月8日付けエスタード紙)