2015年の製造業部門生産は、国内経済の停滞で前年比8.3%と大幅に減少して過去12年間では最大の落込みを記録、今年の製造業部門の生産は前年割れが確実視されている。
企業経営者対象の調査によると、今年の経済回復要因として一般消費者並びに投資家の信頼回復をトップに挙げているが、鉄鋼セクター並びに自動車部品セクター、機械・装置セクター、履物セクター、家電セクターでは連邦政府による景気刺激策や減税政策の採用が景気回復に欠かせないと指摘している。
ブラジル機械・装置工業会(Abimaq)のカルロス・パストリーザ会長は、今後の早急な経済回復には予算法や緊縮財政策の成立に足かせとなっている政治混乱の解消を挙げている。
ブラジル国内の設備投資機械・装置の平均寿命は17年とドイツの8年の2倍以上となっているために、設備投資近代化プログラム向け輸入関税の緩和をカルロス・パストリーザ会長は連邦政府に要請している。
10年前のブラジルの自動車輸出比率は、自動車生産台数の35%を占めていたにも関わらず、レアル高の為替政策採用で自動車輸出の価格競争力が削がれて今では約半分の17%まで落ち込んでいると全国自動車工業会(Anfavea)のルイス・モアン(Luiz Moan)会長は説明している。
世界の鉄鋼製品生産は-供給が需要を大幅に上回る7億トンの供給過剰な状態となっており、これはブラジルの鉄鋼製品の年間生産の14倍に相当、そのうち中国が4億トンを占めているとブラジル鉄鋼院(IABr)のマルコ・ポーロ・デ・メロ・ロペス会長は説明している。
2000年の中国製鉄鋼製品はブラジルの輸入鉄鋼製品の僅かに1.3%を占めていたにも関わらず、今では50%に達しており、ブラジル国内の市場を守るために、中国製鉄鋼製品に対する輸入関税の引き上げをロペス会長は連邦政府に要請している。
ブラジル国内の天然ガス価格は米国の3倍~4倍に達しており、またナフサの国内価格を引き下げなければ今後5年間の海外からの化学部門への投資は皆無になるとブラジル化学工業会(Abiquim)のフェルナンド・フィゲイレド会長は強調している。
2015年の鉄鋼製品の国内販売は前年比16.0%減少、今年は3.9%減少が予想されており、昨年の自動車パーツの名目販売額は7.7%減少、今年は1.3%増加が予想されている。
昨年の電気電子製品のインフレ指数を差引いた実質販売は10%減少、今年は6.0%減少予想、昨年の機械・装置生産は14.4%減少、今年は6.0%減少予想、昨年の化学製品の販売は3.4%減少、今年も減少予想、昨年の自動車生産は26.6%減少、今年も7.5%減少予想、昨年の衣類生産は35%減少、今年も減少が予想されている。
昨年の鉄鋼業界セクターの従業員解雇は2万2,300人に達したが、今年上半期は6,800人の解雇予想、前記同様に自動車パーツセクターは2万9,800人、今年は8,400人予想、電気電子セクターは4万5,500人、今年は昨年を上回ると予想している。
また前記同様に機械・装置セクターは4万5,000人、今年は1万5,000人~2万人の解雇予想、化学品セクターは2,400人、今年は先年並みを予想、自動車セクターは1万4,700人、今年は昨年を上回ると予想、履物セクターは6万人、今年は昨年を上回ると予想、昨年の製造業部門の解雇総数は60万8,900人、今年は昨年を上回ると予想されている。(2016年2月15日付けエスタード紙)