世界3大格付会社の一つ米国フィッチ社は、国際コモディティ価格の低迷並びに経済リセッションの継続、不安定な政治情勢、一向に進展しない財政再建策、世界最高の高金利、高止まりするインフレなどの要因で、ブラジル企業の業績の先行き不透明感に警告を鳴らしている。
昨年12月中旬にフィッチ社は、ブラジルの3四半期連続での景気後退の深刻化やジウマ・ロウセフ大統領に対する罷免請求受理、財政再建策承認などの政治的不安定の増大を挙げて、ブラジルの長期外貨建て債務の信用格付をBBB-からBB+に引き下げたが、10月にブラジルの信用格付をBBBから投資適格級としては最低ランクのBBB-に下げており、わずか2カ月で2度目の格下げを実施していた。
フィッチ社ではブラジルの上場企業の53%に対して今後の見通しを「ネガティブ(弱含み)」、6.0%に対して「ポジティブ」と評価、今年はブラジルの上場企業の19%だけが銀行クレジットなしで乗切れると見込んでいる。
2011年のブラジル上場企業のEbitdaに対する平均負債比率は3.3倍であったにも関わらず、2014年には3.6倍、2015年には4.1倍と増加傾向となってきており、更なるドル高の為替で負債比率の上昇が懸念されている。
フィッチ社レポートでは2015年のブラジルのGDP伸び率をマイナス3.7%、今年のGDP伸び率をマイナス2.5%、2017年のGDP伸び率を1.2%増加と予想している。
フィッチ社レポートでは、鉄鉱石の国際コモディティ価格の下落に伴って今年の鉱業並びに鉄鋼メーカーの経営悪化を指摘、またドル高の為替やラヴァ・ジャット作戦汚職問題などの影響で、航空会社部門並びに砂糖・エタノール部門、建設業部門の経営も非常に困難を極めると指摘している。(2016年2月12日付けエスタード紙)