2015年はブラジルの経済リセッション並びにドル高の為替、ラヴァ・ジャット問題による政治混乱などの要因でブラジルのカントリーリスクは上昇の一途を辿ったにも関わらず、外資系企業によるブラジル企業の買収案件が2003年以降で外資系企業の買収案件件数を初めて上回った。
コンサルタント会社KPMG社によると、2015年のブラジル関連企業のM&A案件は773件と前年の818件を下回ったが、外資系企業によるブラジル国内でのブラジル企業買収案件は296件、そのうちM&A案件成立は102件であった。
またブラジル企業によるブラジル国内での外資系企業のM&A案件は66件、そのうちM&A案件成立は25件、外資系企業による海外でのブラジル企業買収案件は15件となっている。
今後数年間のブラジル国内経済の停滞やブラジルのカントリーリスクの上昇予想にも関わらず、レアル通貨に対するドル高の為替、ブラジル企業の時価総額の減少などの要因で、外資系企業にとってブラジル企業買収はリスク上昇に反比例して買収のチャンスとなっている。
昨年の外資系企業によるブラジル企業買収案件として、TerraForm Global社による Renova Energia社電力発電2,200メガワットの38億9,000万ドルによる買収、 中国資本Three Gorges社によるジュピア水力発電所並びにイーリャ・ソルテイラ水力発電所の37億ドルでの買収案件が抜きんでている。
またJBS社は15億ドルでMarfrig社傘下Moy Parkを買収、ポン・デ・アスーカルグループのCompanhia Brasileira de Distribuicao をコロンビア資本Almacenes Exito社が18億ドルで買収、Swift Pork社によるCargill社豚肉部門の14億5,000万ドルでの買収が特筆される。
2016年にはすでにフラン資本Edenredが ブラジル資本Embratec社のガソリンポスト関連企業への65%資本参加は7億9,000万レアルで交渉中と発表、またアイルランド資本Smurfit Kappa社並びに Saint-Gobain社は、今月4日にブラジル企業買収で交渉中であると発表している。(2016年1月13日付けヴァロール紙)