国際決済銀行(BIS)の新興国債務残高は、新興国の現地通貨がドル為替に対して下落してきており、2015年末のドル建て債務残高は9.8兆ドルを突破、企業のドル建て債務が脅威になってきていると警告している。
米連邦準備制度理事会(FRB)が利上げに踏み切ったことで、今後の金利上昇が見込まれるドルに資金を移す動きが強まる可能性が高く、新興国は一層の資金流出に加えて自国の通貨安の進行によって更に打撃を受けると予想されている。
新興国の現地通貨安の為替による輸入製品価格上昇で最終消費者への価格転嫁、またドル建て負債の返済負担上昇、天然資源や農畜産価格の国際コモディティ価格下落で影響の大きいブラジルやロシア、南アフリカが一層厳しくなり、またドル建て負債が多いトルコへの影響が懸念されている。
2015年末の米国の除く国際決済銀行(BIS)の債権総額は9.8兆ドル、そのうち新興国向け債権総額は3.8兆ドル、ブラジル法人向けの債権総額は2009年の670億ドルから2015年は2,060億ドルに増加している。
金融部門を除く新興国諸国の中で中国の負債総額は1.1兆ドル、ブラジルは3,220億ドル、ロシアは2,970億ドル、メキシコは2,370億ドル、トルコは1,830億ドルとなっている。(2016年1月11日付けエスタード紙)