中国経済の停滞継続による輸出の減少、農畜産並びに鉱物資源などの国際コモディティ価格の低迷による資源大手企業の不振、ラヴァ・ジャット作戦による汚職事件関連によるインフラ設備や造船関連企業などは資金調達に四苦八苦している。
また昨年末のフィッチ社によるブラジルの信用格付は投資不適格級に落ち、投資不適格級への格下げは 9月のスタンダード&プアーズに次ぐ2社目となり、世界3大格付会社の一つムーディーズ・インベスターズ・サービスは、現在のブラジルの信用格付は投資適格級で最低の「Baa3」としているが、格下げ方向で見直す方針を示している。
株価低迷による大手ブラジル企業の時価総額の減少、信用格付の見直し、銀行金利の上昇並びに与信強化などで資金調達するために、今年は大手企業を中心に資金調達や負債軽減のために1,500億レアルに達するM&A案件が予想されている。
昨年1月~11月のブラジル企業のM&A案件は675件と2001年並みにとどまったが、今年はラヴァ・ジャット作戦による汚職事件に対する捜査妨害容疑で逮捕されたアンドレ・エステベス最高経営責任者(CEO)が率いる独立系投資銀行国内最大手のBTGパクチュアル銀行がM&Aの対象となっている。
また資金調達で自社資産放出を余儀なくされているペトロブラス石油公社並びにナショナル製鉄所、ヴァーレ社、エレトロブラス、Hypermarcas 、ウジミナスなどが挙げられている。
港湾サービスのLog-In社は18億レアルの負債軽減のために鉱業大手Manabi社とM&Aで交渉、資本参加若しくは資産の一部売却交渉をしていると予想されている。
スイスクレジット銀行投資担当のファービオ・モウラン氏は、M&A案件は石油・天然ガス部門、電力エネルギー部門、インフラ部門が牽引、国際コモディティ価格が下落して時価総額が大幅に減少している鉱業部門のM&A案件成立の可能性を指摘している。(2016年1月6日付けエスタード紙)