世界銀行が毎年発表している「ビジネス環境の現状」の最新版「ビジネス環境の現状2016:質と効率の評価(Doing Business 2016: Measuring Quality and Efficiency)」レポートでは、調査対象189か国のうちブラジルは前年よりの5ポイント下げて116位にランク付けされている。
ビジネス環境改革として途上国で起業や経営を容易にする改革加速が目立っており、過去1年間に85か国の途上国が合計169件のビジネス改革を実施して前年の154件を上回った。
ビジネス環境の規制緩和総合ランキングでは、シンガポールがトップを維持しており、次いでニュージーランドは2位、デンマーク3位、韓国4位、香港5位、英国6位、米国7位、スウェーデン8位、ノル ウェー9位、フィンランド10位、しかしリビア並びにエリトリアは最下位にランク付けされている。
ビジネス環境の現状2016の調査期間は2014年6月から2015年6月、総合評価でブラジルよりもランクが低かったのはアルゼンチンの121位、インド130位、パキスタン138位、ボリビア157位、ヴェネズエラ186位となっている。
ビジネス環境評価では①事業の立上げ、②設置許可の申請、③電力の使用、④不動産登記、⑤信用の獲得、⑥少数の投資家の保護、⑦納税、⑧外国との取引、⑨契約の履行、⑩破産の解決の10項目が調査対象となっている。
ブラジルの①事業の立上げ評価では83日を要しているが、ニュージーランドは僅かに1日、シンガポールは2日、米国は6.5日、ラテンアメリカではトップにランクされているメキシコは6.3日となっている。
しかしブラジルの③電力の使用評価では22位にランク付けされており、⑥少数の投資家の保護では29位、⑤信用の獲得では97位となっており、ビジネス環境改善の大きな障害となっているブラジルコスト削減が大きな課題となっている。
またビジネス環境評価で、ブラジルの⑦納税評価では年間の労働時間換算では2,600時間相当で178位とラテンアメリカ平均の361時間を大幅に上回っており、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均の177時間を大幅に上回っている。
ラテンアメリカ・カリブ海地域では改革件数は24件で改革を実施した国の割合が最も低く、域内32カ国の半数に満たなかったが、メキシコは域内トップでコスタリカとジャマイカは改善が進んだ上位10カ国にランクインしている。(2015年10月28日付けエスタード紙)