ブラジル労働雇用省(Ministerio do Trabalho e Emprego)の統計を基にした経済調査財団(Fipe)の今年初め8か月間のサンパウロ州製造業部門各労働組合と企業側との111カテゴリー(セクター細分化)のサラリー調整交渉では、約半数のカテゴリーでインフレ指数を差引かない名目サラリーが減少していた。
今年下半期にサラリー調整が行われる大半のカテゴリーでは、ブラジル経済のリセッション、販売不振による在庫調整による雇用の減少、高止まりするインフレなどの要因で、インフレ以下のサラリー調整での合意を余儀なくさると予想されている。
昨年の平均サラリー調整はインフレ指数を1.0%上回る調整を獲得、今年1月はインフレ指数を1.0%、7月はインフレ指数を0.3%それぞれ下回るサラリー調整となっている。
下半期には金属セクター並びに化学セクター、銀行セクター、石油化学セクターなどの交渉にたけている労働組合がサラリー調整で企業側と交渉するが、労使間社会経済調査・統計所(Dieese)のジョゼ・シルヴェストレ組合担当コーディネーターは、これらのセクターのサラリー調整交渉は難航すると予想している。
7月~8月にかけてサラリー交渉を行った25労働組合の90%はインフレ指数並みのサラリー調整で合意、下半期のサラリー交渉予定の労働組合の70%はインフレ指数並みの調整での合意を余儀なくされるとジョゼ・シルヴェストレ組合担当コーディネーターは予想している。
ブラジル全国で50万人が加盟する銀行業界の組合連合は、16.0%のサラリー調整で交渉を開始したが、全国銀行連盟(Fenaban)では5.5%のサラリー調整並びに利益分配(PLR)の支給、窓口業務行員の最低サラリーを4.0倍最低サラリーに相当する2560レアルを提示しているために、サラリー交渉は長引くと予想されている。(2015年10月13日付けエスタード紙)