国会で承認された法案に対してジウマ・ロウセフ大統領が拒否権を発動した後、連邦政府は、国会に対して年金支払い額の新たな計算式を提示した。連邦政府が提出した新たな法案では、「モメンタリ方式」(国会で承認された85/95方式と呼ばれる方式の派生方式)で、2017年から、年金受給までの最低加入年数を漸進的に引き上げる。この改定を通じて連邦政府は、今後15年で、500億レアルの支出を削減できると推算している。
国会案では、社会保障サービス(INSS)加入者が年金の満額を受け取るには、女性で85ポイント、男性が95ポイントを達成する必要がある。加入者の年齢にINSSの加入年を加算したものをポイントとする。大統領が提出したモデルでもこのポイントの計算方法を盛り込んでいるが、この年金所得ポイントが有効なのは2016年12月までとする。これを過ぎると、2022年までにポイントを、女性で90ポイント、男性で100ポイントまで引き上げられる。
国会は、120日をかけて今回の修正を検討する。ただし、既に暫定令(MP)が公布されていることで、年金制度そのものは、改定に向けて動き出している。一方で連邦政府は、一連の改定を国会が承認すると自信を見せる。ジョアキン・レヴィー財務大臣とネルソン・バルボーザ企画大臣とともに政府案を提出したカルロス・ガバス社会保障大臣は、18日、「政治ゲームが関与しているのは明らかだが、年金は国家的関心事だ」と重要性を強調して自信を見せた。
立法府との対立回避を演出するため、ガバス社会保障大臣らは、ジウマ大統領が実際問題としては国会の判断を支持しているともコメントしている。「大統領の判断は、議会が承認したこの規定をさらに加速させるものだ」とレヴィー財務大臣は言い、ガバス社会保障大臣のスピーチに話を合わせた。仮に上下両院で政府案が否決される場合、言い換えると、大統領の拒否権に伴う対案が廃案になった場合、MPで規定された85/95方式が今後も有効となる。(2015年6月19日付けエスタード紙)