中央銀行によると、不動産を中心に家庭の負債額が過去12か月間で家計収入の46.3%相当まで上昇した。
経済が冷え込んでいる中で、ブラジルの家庭の負債額が、ローンを通じた不動産の購入を主な原因に増加している。住宅ローンの契約を中心として、4月時点でブラジルの家庭が抱える負債は、過去12か月間の家計収入に対して46.3%に相当する水準に上昇した。中央銀行によると、金融機関からの借入比率は過去10年で最大という。
中央銀行が集計を開始した2005年1月時点では、この比率は18.42%と小さかった。だが集計開始後、この水準は少しずつ上昇を続け、現在ではこの当初の水準から大きな差を生じた格好だ。
一般論として、負債額の動向は経済成長と関係している。このため、今後は負債額の比率が縮小するか、少なくとも上昇ペースが鈍化すると見られており、実際、3月の46.2%から4月は46.3%と、伸びはわずかである。
総負債
中央銀行は住宅ローンを除外した家庭の負債総額も集計しており、結果として、不動産ローンが家庭の負債の「起爆剤」になっている状況が見て取れる。この不動産ローンを除外した集計では、3月から4月にかけて、負債の比率は27.73%から27.61%へわずかながら低下しており、27.37を記録した2009年1月より後では最低水準まで低下した。2009年1月は2008年下半期に始まった国際金融危機の影響が世界経済、さらにブラジル経済にも影を落としていた。
良質の融資
住宅ローンは、より長期で債務の履行不能率も低いことから、一般的に、エコノミストと連邦政府も良性の融資とみなしている。それだけでなく、資産形成といった性格もあり、この融資は「好ましいもの」とる評価されている。
中央銀行がおよそ15日前に発表した最新の金融市場に関する通達によると、金融機関による融資は4月に国内総生産(GDP)に対して54.5%に相当する水準だった。
住宅の購入を目的とした個人向け不動産融資の総貸出額は、この時点で4,604億レアルで、過去12か月間で26.3%も増加した。家計所得
中央銀行はさらに、家計所得に占める全国金融システム(SFN)の融資の比重についても、3か月単位の浮動集計を行っている。これによると、2015年4月は21.98%で、3月の21.97%、2月の21.98%とほぼ横ばいで推移している。
言い換えると、消費者は負債総額が緩やかに増加してはいるものの、家計収入との比率で見る限り、この種のローンに対する支出を増加させずにいられていることを意味する。
FGTS
5月末時点で、住宅ローンの原資不足を解決するため、連邦政府は銀行に対してポウパンサ預金に関連した法定準備預金から255億レアル切り崩して住宅ローンに使用することを承認した。
勤続期間保障基金(FGTS)の管財審議会が同じ時期に下した運用に関する判断と併せ、連邦政府は、不動産業界向けに融資を通じて総額310億レアルを投入する判断を下している。
この金額は、1―5月期としては記録的な金額に達して預金額の323億レアルを上回った、2015年1―5月期の預金引出額とほぼ同水準である。(2015年6月16日付けエスタード紙)