一連の増税政策の採用や電力料金の値上げなどの要因によるインフレ圧力の上昇を軽減するために、昨日、中銀の通貨政策委員会(Copom)では、現在の政策誘導金利(Selic)11.75%を0.5%引上げて12.25%に全会一致で決定した。
今回の12.25%のSelic金利は2011年7月の12.5%以降では最高のSelic金利となり、一般消費者のクレジット金利の更なる上昇につながるために国内経済の停滞が継続すると予想されている。
中銀のアレシャンドレ・トンビーニ総裁は、インフレ指数の広範囲消費者物価(IPCA)を連邦政府目標の4.5%~6.5%に誘導するために、あらゆる必要な措置を採用すると強調している。
今週月曜日、ジョアキン・レヴィ財務相は今年の財政プライマリー収支の目標黒字であるGDP比1.2%に相当する663億レアル達成のために、一連の増税政策の採用を発表していた。
燃料に対する社会統合基金(PIS)/社会保険融資納付金(Cofins)並びに連邦政府は歳入増加として2012年に免税としたガソリンに対する経済支配介入分担金(Cide)の課税の再開で1リットル当たりのガソリン価格は0.22レアル、ディーゼル燃料は0.15レアル徴収、個人向けの金融取引税(IOF)は1.5%から3.0%に倍増、ロイヤリティまたはサービス手数料の国外への送金もしくは支払いにIOF税 の0.38%徴収は継続する。
今回の政策誘導金利(Selic)の引上げは3回連続で実施されており、昨年10月の決選投票でジウマ大統領が再選された3日後に11.0%から11.25%に引き上げられ、また昨年12月に11.25%から金融市場関係者の予想を上回る11.75%に引き上げられた経緯があった。
先週、スイス国立銀行が為替への介入の廃止を表明した影響でスイスフランが大暴騰、連鎖して株式市場の下落や為替業者の倒産など金融市場の混乱が発生していた。
またヨーロッパ中央銀行は単一通貨ユーロの金融政策を決める理事会を開き、原油価格が大幅に下落してユーロ圏がデフレに陥るリスクが高まるなかで各国の国債など幅広い資産を買い入れる量的緩和の導入に踏み切る方針の可能性があり、今回のSelic金利の引上げでドル通貨に対するレアルの為替は上昇に転じると予想されている。
また今年末のSelic金利は今後2回の引上げで13.0%になると予想されているために、ブラジルの工業製品の輸出価格の競争力には追い風となるが、農産物や鉄鉱石、石油などの国際コモディティ価格の傾向は依然として不透明となっている。
インフレ指数を差引いた実質金利の比較では、ウクライナ問題や石油の国際コモディティ価格の下落で財政が苦しいロシアは6.36%でトップ、ブラジルは5.41%、インドは3.41%、中国は3.23%、ハンガリーは1.79%、コロンビアは1.55%、インドネシアは1.17%、台湾は1.07%、ポーランドは0.99%、トルコは0.61%となっている。(2015年1月22日付けエスタード紙)