ヨーロッパ連合(EU)は、自動車産業のローカルコンテンツ比率引き上げ名目のイノベーション・科学技術・裾野産業振興プログラム(INOVAR-AUTO)などの税制上の優遇措置の内容は差別的な措置であるとして、昨年からWTO(世界貿易機関)にパネル設置を要請していた。
昨日、世界貿易機関はヨーロッパ連合の要請を受け入れて、ブラジルのINOVAR-AUTOプログラムや減税優遇政策についての調査開始を決定、ヨーロッパ連合はこれらの措置は国内産業の保護を強化すると同時に、国内の生産者や輸出者を優遇、支援していると指摘している。
特に、国産品に比べて輸入品の税負担が重くなっていること、税制上の優遇措置の適用やローカルコンテンツ使用を条件としている点、輸出に付随して補助金が支給されていること等が問題であると指摘している。
ヨーロッパ連合以外にも中国、台湾、日本、韓国、オーストラリアはすでにパネル設置を要請、またインドやアルゼンチン、トルコもパネル設置を要請しているために、ブラジル政府にとっては苦境に追い込まれている。
来週、世界貿易機関のロベルト・アゼベド事務局長は、紛争解決小委員会(パネル)に対する3人の審判員を指名するが、アゼベド事務局長は立場上コメントを発することは禁じされている。
「WTOの紛争解決小委員会が紛争解決小委員会でヨーロッパ連合の言い分を認めれば技術開発向上を図るためのプロモーションの行っている新興国は大きな打撃を受ける」とマルコス・ガルボン駐日ブラジル大使はコメントしている。
WTOの紛争解決小委員会がヨーロッパ連合の提訴に軍配を上げれば連邦政府が色々な分野に適用している工業製品税(IPI)の適用の廃止に追い込まれる可能性がある。
2013年第2四半期のブラジルへの輸出は106億ユーロであったが、ブラジルによる貿易障壁の弊害の影響で今年の第2四半期のブラジルへの輸出は98億ユーロに減少しているとヨーロッパ連合は指摘している。(2014年12月18日付けエスタード紙)