5月のブラジルの経常収支は、コモディティ価格の減少による中国向け輸出悪化やアルゼンチンの保護貿易政策採用による貿易収支の悪化、低調な対内直接投資などの要因で赤字が拡大している。
5月の経常収支赤字は66億3,500万ドルで5月の月間赤字記録を更新、また今年初め5カ月間の経常収支赤字は、400億7,000万ドルで同期間の経常収支赤字を更新している。
中銀のツーリオ・マシエル経済班主任は、今年の経常収支赤字を800億ドルと見込んでおり、貿易収支黒字は前回予想の80億ドルから鉄鉱石や穀物の国際コモディティ価格減少の影響で50億ドルに下方修正しているにも関わらず、金融市場関係者は20億ドルに留まると予想している。
今年5カ月間の製造業並びにサービス業向け対内直接投資は、同期の経常収支赤字の63.2%に留まっているために、今年の経常収支赤字をカバーするのは非常に難しいと予想されている。
中銀はレアル安の為替を阻止する目的で2013年8月22日から通貨スワップを開始、毎週月、火、水、木曜日にそれぞれ5億ドルずつ通貨スワップ入札を実施、金曜日に10億ドルの信用枠入札を実施して12月31日迄実施すると発表していたが、為替を安定させるために2014年12月31日までの延長を発表している。
中銀の通貨スワップ入札実施の影響でレアルの為替は安定しており、5月のブラジル人による海外での支出総額は22億6,600万ドルで月間記録を更新した一方で、ブラジル国内の海外旅行客の支出は、5億3,100万ドルに留まって17億3,500万ドルの赤字を記録している。
また今年5カ月間の経常収支の海外旅行などのサービス収支は76億3,500万ドルの赤字を計上、年末までにはワールドカップ効果によるブラジル国内での海外旅行客の支出が拡大するにも関わらず、今年のサービス収支赤字は180億ドルまで拡大すると予想されている。(2014年6月25日付けエスタード紙)