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【IGP-Mが17か月で初めてデフレを記録】 2014/05/30

卸売価格に引きずられる形で、「家賃インフレ指数」のIGP-Mが2014年5月に0.13%のデフレを記録した。

家賃のインフレ調整などに利用される総合市場物価指数(IGP-M)が、2014年5月、2012年11月に-0.03%を記録して以来の、0.13%のデフレを記録した。

またデフレとして見ても、2011年6月に-0.18%を記録して以来の大きな落ち込みになった。またIGP-Mを構成する指数の内卸売物価指数(IPA)を見ると、こちらも5月は―0.65%で、2009年7月に-0.85%を記録して以来の大きな下落となった。

同指数を集計するゼツリオ・バルガス財団ブラジル経済研究所(Ibre/FGV)は、今後は卸売価格の上昇が生産者価格にも波及するため、卸売物価指数の下落は鈍化してIGP-Mが6月もデフレを記録するといったことは有り得ないと受け止めている。

FGVの経済分析コーディネーター、サロモン・クアドロス氏は、「IPAが再度デフレになる可能性は否定できないが、IPG-Mがデフレになる可能性は更に小さい」とコメント。更に「IPAに強いデフレをもたらした要因は既に勢いを失っている」と指摘した。

同コーディネーターはそうした要因には、農産物価格の値下がりと工業製品に影響する為替相場があるという。クアドロス・コーディネーターは、農産物価格の上昇の要因について干ばつによるものと受け止めており、その影響は薄まりつつあると分析。為替については、今後大きく変動する余地は残されていない。「為替でドル安レアル高の大きなうねりが再び来るような兆候は全くなく、農産物のIPAの調整サイクルは既に終了した」とし話す。

だが、第3の要因が残されている。それは鉄鉱石相場で、この動向は不透明であり、予想を覆す可能性はあり得るとクアドロス氏。鉄鉱石相場は、中国経済が減速するとの見通しの影響を受け、国際相場の下落につれて5月に6.1%値下がりした。「この部分は、既に値下がりサイクルが終了したともいえない。と言うのも中国は、まさに予測が不可能な状況にあるからだ」と言う。「このため、IPAが再度デフレを記録する可能性は完全に払拭できないが、それでも、IGP-M全体に与える影響は小さく、IGP-Mがデフレを記録し続けることはありえない」と言うのがクアドロスの分析である。

6月にIGP-Mがインフレに転じると予想される理由の1つには、土木建築価格が堅調という部分もある。IGPに占める比重は10%とわずかだが、全国土木建築指数(INCC)は、5月に1.37%のインフレを記録しており、引き続き、インフレ圧力になっている。「6月も1%以上を記録する」というのがクアドロス紙の予想だ。

INCCは土木建設業界の労働者の給与とも連動しており、季節的な圧力を大きく受ける。5月のINCCで人件費は2.20%のインフレを記録したが、これはサンパウロの労働者が7.3%の賃上げで妥結したことが影響した。そして6月以降、この業界ではそれ以外の都市で労使交渉が展開されていく。

クアドロス・コーディネーターによると、6月に卸売物価が上昇しても、消費者物価はより緩やかなものになる見通しだ。食料品を含めて様々な品目があり、IGPを構成する消費者物価指数(IPC)は、6月には、前月に記録した0.68%のインフレという水準を下回ると見られる。

「IPAの値下がりはIPCにはより大きな形で波及するが、必ずしもデフレという形にはならない。その場合は、ただ物価の上昇が減速するだけということもあり得る」と説明する。なお、IPAの中でも農産物IPAは5月に―0.68%、工業製品IPAは-0.64%を記録した。

他方、IPCでは食料品は4月の1.62%から5月は0.81%に減速しただけで、依然として「贅肉」はあり、卸売と小売の価格差が小売側に波及しており、農産物の卸売価格の傾向に収れんする余地は残されている。その例としては、小麦価格が4月の5.46%から5月は1.22%へ値上がりが鈍化したが、5月に1.52%値上がりしたポン・フランセースの値上がりを今後抑制する事になる可能性がある。

生鮮食料品も同様だ。葉野菜と果野菜は5月に1.26%値上がりしたが、年明け以降で見ると34%もの値上がりを記録した。クアドロス・コーディネーターは、「生鮮食料品は今後も値下がりし、加工食品は緩やかに値下がりしていくだろう」と言う。6月に消費者物価の値下がりに貢献すると見られるその他の品目には、住居と、保健と介護がある。この2項目は、5月にそれぞれ、0.72%と1.16%のインフレを記録した。(2014年5月30日付けエスタード紙)

 



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