ジウマ・ロウセフ大統領は財界関係者との間で失われた信頼関係の再構築に向けて、滞納税回収計画(Refis)の適用を受ける企業に対して連邦政府が求める「保証金」の敷居を引き下げる判断を5月第5週にも下す見込みだ。
この問題を審議している国会では、この規定に関して、滞納している税金の金額が100万レアル以下の場合はその金額の10%を、それ以上の場合は20%を求めるとしている。だが、連邦政府高官の1人によると、大統領はこの保証金の水準を半分まで削減するのもいとわない模様だ。ジウマ大統領は5月22日、36業種の財界関係者らと、財界の不満点について協議している。
ジウマ大統領は更に、2011年に立ち上げた給与税減税を2015年12月31日まで延長すると発表する見込み。これらはいずれも、再選をにらんだ財界への「心づけ」である。
大統領府執務室は、この2つの対策を通じ、経済発展のアキレス腱になっている投資が刺激されるものと期待している。更にRefisの規定の変更も、短期的には税収の拡大につながる上、2014年の公会計への改善効果も期待できる。
2013年の場合、給与税減税に伴い国庫管理局は、132億レアルの歳入減につながった。だが一方で連邦政府は、「経済危機対策Refis」の再開と、銀行と多国籍企業が国外で抱える滞納税の再交渉を通じ、218億レアルの税収を確保した。2014年の場合、連邦政府はRefisを通じて更に125億レアルの税収を確保したい意向だ。
財界に満面の笑みで歩み寄ったジウマ大統領だが、連邦政府関係者によると、同大統領は同時に、財界に対してインフレに対する懸念も示した。この問題は、選挙前夜に向けて最大の駆け引きになる。大統領は、物価が抑制を失い混乱するのを回避するために「あらゆる手段を講じる」としている。
2014年にこの戦略は、連邦政府の統制価格品目を中心に推進されることになる。電力業界では、配電会社に対する総額112億レアルの融資に加え、「2桁以上」の年次価格調整もあり、連邦政府は業界が勢いづいていると受け止めている。ジウマ大統領の補佐官らは、これらの企業が大規模な投資に復帰しない可能性はあるとしつつも、2014年の投資を支えるだけの「潤沢な内部留保を保有している」と受け止めている。
またペトロブラスに対しては、年内に、当然ながら選挙後であるが、燃料価格の再調整を認可することになる。ただし、公式インフレ指標がインフレ目標の上限である6.5%近い現状では、現時点で調整を認める余地がないとジウマ大統領は受け止めている。政府筋によると、「年末時点で5.5%あるいは5.8%なら、燃料価格の調整が可能になる」という。だが、ガソリンの値上げは経済全体に「強い波及効果を持つ」ために、連邦政府はペトロブラスが要求した「満額を承認せず、認可は一部に止まる」と、この人物は指摘する。
連邦政府のこうした対応は、過去数か月の利上げが効果を発揮したというジウマ大統領の強い希望的観測が作用している。この場合、中銀は、5月25日の会議でブラジル経済基本金利(Selic)の利上げを中断する。なお、アレシャンドレ・トンビーニ中銀総裁も、とりわけサービス業界を中心に、一部の物価のが下落傾向にあると「楽観的」見方を示している。(2014年5月24日付けエスタード紙)