World Competitiveness Yearbookによる2014年度のブラジルの国際競争力は、調査対象国60カ国のうちで前回調査時よりも3ランク下げて54位に後退して、益々国際競争力が低下してきている。
調査対象分野は「制度」並びに「インフラ」、「マクロ経済環境」、「健康と初等教育」、「高等教育と訓練」、「労働市場の効率性」、「金融市場の発展」、「市場規模」、「ビジネスの洗練度」、「イノベーション」などの 12 分野から 111 の指標を用いて、各国・地域の国際競争力を評価している。
ブラジルは世界7位の経済大国で海外からの大きな対内直接投資による雇用創出が可能であるにも関わらず、企業や雇用主に不利な労働法や非常に高い人件費、重税、高金利などの要因で、国内総生産(GDP)伸び率は新興国の中でも非常に低い伸び率に留まっている。
また農産物の栽培に適した気候や広大な耕作地を擁して世界で最も農作物の輸出大国になりつつあるにも関わらず、穀物を輸出するために道路の整備、港湾施設や空港、高い電力エネルギーなど軟弱なインフラが価格競争力を削いでいる。
ブラジルよりも国際競争力が低いのは、スロバキア並びにブルガリア、ギリシャ、アルゼンチン、クロアチア、ヴェネズエラとなっており、International Institute for Management Development(IMD)の国際競争力のエネルギーコストは51位、電力料金はキロワット当たり0.18ドルで平均の0.12ドルを大幅に上回っている。
ブラジルはBRICS諸国を構成するロシア、中国、インド、南アフリカとの国際競争力の比較では最低となっているが、前年の調査では南アフリカよりもランクが高かった。
国際競争力トップは米国、2位はスイス、次いで香港、スエーデン、シンガポール、ノルウエー、カナダ、アラブ首長国連邦、ドイツ、デンマークがトップテンとなっている。(2014年5月22日付けエスタード紙)