サンパウロ州工業連盟(Fiesp)のテクノロジー&競争力部門(Decomtec)の調査によると、2012年の製造業部門のGDP占有率は13.3%と1955年以来で最低となって、ブラジルコストによるブラジル製造業の競争力が一層削がれてきているために、脱工業化が益々進んできており、2029年には9.3%まで減少すると予想されている。
20年後に国民一人当たりのGDPが2倍になるには毎年の平均GDP伸び率は4.01%、15年間で2倍になるには毎年の平均GDP伸び率5.29%が必要であり、長期投資の増加並びに製造業の拡大が必要となっているにも関わらず、連邦政府には確立された戦略がないために、Fiesp連盟では製造業拡大戦略を提言する。
脱工業化は企業閉鎖を意味するものではないが、国民一人当たりのGDPが大幅に伸びればサービス部門が拡大、この傾向は米国並びにドイツ、日本、英国、イタリアの国民一人当たりのGDPが1万9,500ドルに達したときに発生、一人当たりのGDPが1万ドルまでは製品や衣類などを求める。
国民一人当たりのGDPが1万ドルを突破すると冷蔵庫、テレビ、自動車などを購入、一人当たりのGDPが2万ドルを突破するとすでに家電や一般の身の回り品を所有しているために、サービス、カルチャー、旅行向けの支出が大幅に増加する。
1973年のブラジル人の国民一人当たりのGDPは日本の40%、米国の31.2%であったが、1985年には7,600ドル、2012年には1万300ドルと脱工業化の入り口に到達している。
一昔前まではブラジルの製造業は連邦政府によって保護されていたために、製造業部門は設備投資を怠って製品の品質向上をなおざりにしていたにも関わらず、ブラジル人は国産品を買わざるを得なかった。
10年前の輸入工業製品は10%を占めていただけであったが、今年の輸入工業製品は40%を占めており、Decomtecのジョゼ・リカルド・コエーリョ氏は、一向に軽減しない税制並びに脆弱なインフラ、不明瞭な工業政策などについて連邦政府を批判している。
Fiesp連盟のパウロ・スカフェ会長は、「ブラジルの製造業が外国企業と競争するためには、ブラジルコストの軽減が不可欠である」と連邦政府に対して言い続けている。(2013年8月28日付けエスタード紙)