今年上半期の経常収支は、貿易収支の悪化や外資系企業による本国への利益・配当金の送金増加などの要因で、前年同期比72%増加の434億8,000万ドルの赤字を記録して、更なる赤字上昇傾向となって憂慮されるシナリオになってきている。
今年上半期の海外投資家による製造業部門への対内直接投資は、300億ドルと前年同期の297億ドルを上回っているにも関わらず、経常収支赤字の434億8,000万ドルを大幅に下回っている。
昨年上半期の貿易収支は70億ドルの黒字を計上していたが、今年上半期は、中国の国内総生産(GDP)伸び率の減少や国際コモディティ価格の低下などの要因で31億ドルの赤字を計上、6月の貿易収支は、原油・天然ガス開発向けプラットフォーム輸出が16億ドルを計上したため23億ドルの黒字を計上して、上半期の貿易赤字拡大を僅かながら抑制した。
今年のブラジルの貿易収支は、国際コモディティ価格の減少の影響を受けて12年ぶりとなる20億ドルの赤字を計上するとブラジル貿易会(AEB)は予想、HSBC銀行では、今年の貿易黒字を前回予想の41億ドルから10億ドルと大幅に下方修正している。
今年上半期の外資系企業の本国への利益・配当金の送金は、前年同期比41.3%増加の141億ドル、利払いは32.5%増加の59億ドル、今年の対内直接投資を650億ドルと中銀経済班チーフのツーリオ・マシエル氏は予想している。
最近のドル高の為替は、輸出増加につながって貿易収支赤字を緩和、またドル高の為替は、ブラジル人による海外旅行での支出抑制に作用するなど経常収支赤字の減少につながると中銀は予想している。
上半期の外国人旅行者によるブラジル国内での支出を差引いた旅行収支は、前年同期比22%増加の88億ドルの赤字を計上、6月は15億ドルの赤字を計上して過去最高となっている。
ローゼンベルグ・コンサルタント社では、6月の過去12カ月間の経常収支赤字は724億6,000万ドルであったが、12月には800億ドルまで増加すると予想、HSBC銀行のチーフエコノミストのアンドレ・レオス氏は、752億ドルから年末には783億ドルの増加を予想している。(2013年7月24日付けエスタード紙)