6月中旬、米国のFRB(連邦準備制度理事会)のバーナンキ議長は、連邦公開市場委員会(FOMC)終了後に記者会見で量的緩和を終了させる見通し発言をきっかけに、ブラジルをはじめ新興国の通貨を中心にドル高の為替になってきている。
公共交通機関の運賃値上げに対する抗議デモの影響で、ブラジルの主要都市の市長は都市交通料金値下げを余儀なくされ、また食料品価格が減少してきた影響で6月のインフレ指数は減少してきていた。
しかし昨日、発表された中銀の通貨政策委員会(Copom )の議事録によると、レアルに対するドル高の為替が継続しているために、輸入品価格の上昇に伴ってインフレ圧力が上昇している影響で、先週のCopom会議で政策誘導金利(Selic)を8.0%から8.5%に引き上げたにも関わらず、2014年のインフレ軽減も視野に入れて、継続してSelic金利を引上げる必要性を明らかにしている。
6月初めのレアルに対するドルの為替はR$2.05であったにも関わらず、今では10%近く上昇のR$225前後で推移してインフレ圧力に歯止めがかからず、また中国のGDP伸び率の低下なども企業経営者や一般消費者の景況感が悪化して、小売販売に悪影響がでてきている。
LCA Consultores社は、「中銀の通貨政策委員会のメンバーは、ドル高の為替によるインフレ圧力増加に対して、Selic金利の大幅な引き上げでインフレ圧力を軽減させる」と予想、8月のCopom会議でSelic金利を0.5%、更に10月に0.5%引上げると予想している。
イタウー ウニバンコ銀行は、8月のCopom会議でSelic金利を0.5%、10月にも0.5%それぞれ引上げ、更に11月のCopom会議でSelic金利を0.25%引上げ年末には9.75%に達すると予想している。
中銀はインフレ指数を連邦政府の目標中央値4.5%に近づけるためSelic金利を引き上げていたが、今後は更にドル高の為替によるインフレ要因が加わったために、Selic金利の引き上げによる金融引締め政策の採用を余儀なくされている。(2013年7月19日付けエスタード紙)