クリスティーナ・キルチネル大統領の経済政策やドルの流失を防ぐための金融規制などが日常茶飯事的に変更になるために、アルゼンチン国内で事業を行っている外資系企業にとっては長期投資が難しくなってきている。
ヴァーレ社の初期投資総額が60億ドルに達するメンドーサ州リオ・コロラドのカリウム鉱山開発プロジェクトは、開発コストが約2倍に当たる110億ドルまで増加していることやアルゼンチン政府の政治的介入でプロジェクト推進が困難をきたしているために、3月に開発プロジェクト中止を発表して2,700人の従業員を解雇している。
カマルゴ・コレアグループのAlpargatas社はアルゼンチン経済の減速に伴って、アルゼンチン国内での履物の生産を20%、衣類の生産を10%それぞれ減産、アルゼンチンのセメントメーカーLoma Negra社を擁するカマルゴ・コレア社は、サンタ・クルース州に建設を予定している水力発電所のライセンスの再契約をアルゼンチン政府にキャンセルされている。
建材メーカーのDuratex社は、4月に水道管関連工場を閉鎖して輸入関連製品部門以外の従業員を解雇、1月のアルゼンチン・ペトロブラス石油公社は2年間に亘って電力料金が凍結されて収益が悪化しているために、アルゼンチンで最大の石油精製並びに電力エネルギー送電企業のEdedur社の48.5%の株式を3,500万ドルでの放出を余儀なくされた。
ペトロブラスはクリスティーナ・キルチネル大統領の信頼が厚い実業家クリストバル・ロペスとEdedur社の譲渡で6カ月間に亘って交渉していた経緯があり、またペトロブラスは石油開発事業以外のアルゼンチン国内の事業の放出を発表している。
JBS社は2011年にアルゼンチンでの5食肉工場のうち4工場を閉鎖してアルゼンチンの国内向けの食肉生産に限定、Marfrig社は今年初めに2工場の閉鎖を発表している。
しかしブラジル資本のトラックメーカーのRandon社の昨年のアルゼンチンでの売上は4440万ドルを計上しており、2010年から2012年にかけて800万ドルを投資して1カ月当たりのトラック生産台数を90台から150台に引上げている。(2013年6月11日付けヴァロール紙)