世界銀行(世銀)が16日に発表した新たな予測によると、2013年のブラジルは、経済成長に弾みがついて3.4%の成長を達成、更に2014年と2015年におよそ4%を記録する。2012年の成長率は0.9%にとどまった模様で、これは、国内の金融機関の多くが想定する数字と極めて近い。国際経済も、新興国市場が成長を後押しするが、そのペースは控えめで、2013年に2.4%、その後の2年間は3%をやや上回る水準にとどまる見込み。全くもって誇張の一切ない予測でありながら、この数字ですら依然として、米国経済の回復と欧州におけるより深刻なリスクの克服という不確定要素に左右されるリスクが残されている。さらに、今後数年にわたり投資比率が落ち込む可能性がある中国の経済成長は、主に同国工業に原材料を供給する新興国と途上国に打撃を与えかねない。その新興国のリストには当然、中国市場とラテンアメリカ市場の大部分に大きく依存しているブラジルが含まれる。
世銀は、経済展望に関して定期的に予測を発表しており、修正版として今回発表された最新の世界経済展望もその成果の1つ。経済予測については国際通貨基金(IMF)も、間もなく世界経済見通しを発表する。
この見通しでは、EUにおける不安要素と、米国の深刻な財政問題のようなリスクといった、懸念事項に対してスペースが設けられ詳述される見込み。米国経済の一大危機は一時的に回避されたものの、バラク・オバマ大統領は今後も、国債の上限を再度引き上げることなど、重要な対応に関して国会と交渉しなければならない。
世銀は、欧州の地域経済が再びマイナス成長を記録すると予想しており、2013年については-0.1%を見込む。米国経済に対しては、2012年の水準(2.2%)をやや下回る1.9%の成長を予想しつつも、その後の2年は成長が加速すると分析。経済が継続的に成長するかは、いずれの場合においても、財政状況の改善と、一部の国では、労働分野と社会保障分野に対する困難な改革が推進できるかどうかに左右される。
こうした改革に対しては、新興国と途上国においても確実に推進していくことが求められている。一般的にこれらの国々は2008年から2009年にかけて経済危機からいち早く脱することに成功したのだが、現段階では、潜在的な成長余力を高めることが求められている。さらに世銀は、ブラジルに関して、2013年に経済が加速する理由を過去2年に導入された税制優遇措置と金融刺激策の成果と位置付けている。世銀の分析によると、これらの一連の対策の効果は、これまでのところ部分的にしか現れていないが、今後数か月にわたって引き続き、プラスの効果が見えてくる。こうした判断は、とりわけブラジル中央銀行の首脳部にも根強い。
だが中期的には、世界経済展望の執筆者らは、政府の対策の及ぶ範囲が拡大するにつれて成長が継続すると判断している。今回のレポートでは、「ブラジル・コスト(中間投入財のコストと税負担が高いことと、官僚主義的な煩雑な手続き、不適切なインフラの状況)の低減を通じて経済効率を高める政府の努力は、中期的には、労働力の向上が鈍化するにもかかわらず、製品の可能性を高めることになる」と指摘。
世銀のエコノミストは、ブラジルが抱える重大な構造的問題について十分に認知している。だが、ブラジルの生産性の向上と潜在的成長余力の拡大に向けた政策の実現について、彼らは極めて楽観的なようだ。
政府は、こうした問題の解決について、まだ端緒についたばかりなのだ。輸送部門の事業推進に向けた事業認可とパートナーシップは、依然として予定されているだけの段階であり、実際に契約が交わされるまでに長い時間を要する。電力業界の事業認可契約の更新は、短期的には電気料金の値下がりにつながるが、少なくとも現時点では、投資に必要とされる適切な期間にわたって実現するかについては、何らの保証もない。税制改革は限定的なままで、より深く切り込もうとしている部分は付け焼き刃で対応している。
ブラジルの場合、中期展望は依然として、不透明感が強く煮え切らない状態である。(2013年1月17日付けエスタード紙)