6月の社会保障院(INSS)の赤字は、今年1月に最低サラリーがインフレ指数を大幅に上回る14%以上の調整がされ、また製造業を中心とした新規雇用の減少などの影響を受けて、前年同月比38%増加の28億レアルを計上している。
今年初めのINSS保障院の納付金は、前年同期比で平均9.0%増加していたが、6月の納付金は雇用の多い製造業部門を中心に国内総生産(GDP)伸び率が減少してきて、予想を下回る雇用創出で5.0%増加に留まっている。
6月のINSS保障院の納付金は216億レアル、今年上半期の納付金は前年同期比8.7%と連邦政府の今年の予想である6.0%を大幅に上回っているにも関わらず、今年初めの最低サラリーの大幅な調整で年金・恩給の支出が大幅に増加している。
今年上半期のINSS保障院の赤字は昨年並みの208億レアルであったが、レオナルド・ロリン長官は今年の赤字を395億レアルに達すると予想している。
昨年の恩給受給者に対するINSS保障院の支出は、1,000億レアル以上に達してGDP比では2.8%に相当、恩給受給者に対する支出が最も高い国でもGDP比1.6%に留まっているために、連邦政府はINSS保障院の赤字削減のための法律改正を準備している。
85/95法と呼ばれ女性は年金入りの最低年齢が55歳でINSS積立期間が30年間、男性は年金入りの最低年齢が60歳でINSS積立期間が35年間で、最高の年金支給額が受給できる法律改正案をガリバルデ・アウヴェス社会保障相は、国会に提出する準備を進めている。
85/95法を満たさない場合の年金入りは大幅に減額されるために、この法案が成立すればINSS保障院にとって100億レアルの支出の減少に結びつくが、連邦政府は地方統一選挙前の成立を急いでいる。
85/95法の成立で女性にとって年金支給額は最高で40%増加、男性にとって最高で15%増加に結びつく可能性があり、中央労働組合もこの法案成立を支持している。(2012年7月26日付けエスタード紙)