社会保障院(INSS)の年金・恩給支給による赤字は、年間でGDPの2.7%に相当する600億レアルに達しており、毎年、赤字の拡大にブレーキがかかっていない。
INSS保障院では、赤字削減のために遺族に支払われる恩給の支払い期間を12カ月間に限定することなどを検討しているが、すでに恩給を受け取っている人は対象外となる。
恩給の支払い期限を限定する年金改革は、フェルナンド・エンリケ・カルドーゾ大統領並びにルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルバ大統領が16年間に亘って取り組んでいたが、国民や野党の猛反対を受けて実現しなかった。
4月の過去12カ月間の恩給発給は、40万人と年金入り受給者の30万人を上回っており、恩給受給者総数は、210万人に達してINSS保障院の支出の23.4%を占めている。
2010年のフランスの恩給の支払い総額はGDP比1.6%、ドイツは、GDP比0.8%とブラジルと比較して非常に低く、唯一、インドがブラジル並みとなっている。
メキシコ並びにポルトガルでは、恩給を受給するには最低3年間の保険料の納入が必要であり、スイスでは、21年間も納入しないと恩給の全額受給の資格が得られない。
ブラジルでは未亡人は恩給を受給すると同時に、年金入りしていれば当人自身の年金も全額支給されINSS保障院の赤字が一向に減少しないために、早急に更なる年金改革を進める必要がある。(2012年6月22日付けヴァロール紙)