ブラジルの連邦制の持つ問題点は、所得税と工業製品税(IPI)のように一部交付されるものもあるとはいえ、連邦政府、州政府、地方政府(市など)の経済政策が中央政府の計画の中で固定された資金に頼っているという点にある。
地方政府の歳入に対する影響を分析しなければならない。ただし、注意が必要だ。というのは、地方政府の活動の多様化が大きな差異を生み出すからだ。地方政府はすべて、ICMS(商品サービス流通税)の徴収において、経済(商業、工業、サービス業)の冷え込みの影響を蒙っている。その税収は、地域の工業化の度合いと、商業の売上とに依存するが、景気の落ち込んでいる状況では皆が影響を受ける。しかし、場合により、現行法規の中で際立った補填を受けられるケースがある。すなわち、石油関係事業のロイヤリティ分配だ。バイーア州、リオデジャネイロ州、エスピリト・サント州はこの歳入によってICMSの減収をかなり埋め合わせている。
他の州では、工業の業績不振の結果、歳入は期待をかなり下回っている。小売業の場合、輸入製品も含まれるので、状況は予想以上によい。と言うより、輸入品(現在はすべての州に対し一律のベースとなっている)に対する税収によって、小売業の落ち込み分が調整されている。
地方政府(州と市)は、歳入の一部を、連邦政府が徴収した所得税とIPIからの交付で得ている。ところが、連邦政府はこれら2つの税を地方政府に問うことなく減額することが可能で、そうなると地方政府の歳入が減り、その損失分を補填する方法を用意できない可能性もある。
連邦政府の場合、第一四半期に12.88%の名目上の歳入増があったと確認されているが、一方で、例えばサンタ・カタリーナ州のIPI税収は22.18%落ちている。連邦政府は第一四半期、14億2700万レアル(14.18%)増のIPI税収を得て、いくつかのケースで一部放棄してはいるものの、IOF(金融操作税)の税収は10億2800万レアル(14.76%)増で、それはIPI放棄によって生じた損失額よりも大きい。
これが示すところは、連邦制は公平には機能しないということだ。経済政策を決めるのは連邦政府であり、連邦の他機関に減額可能な歳入を交付するのも連邦政府。一方で、地方政府はその損失を埋め合わせるすべを持たない。
(2012年5月5日付け エスタード紙、論説)