ロウレイロ会長によると、ナシオナル製鉄会社(CSN)、は、今後数日以内に値上げを発表する見込み。
「流通チェーンは、値上げを製品価格に転嫁しようとしているが、CSNの鋼板価格が値上げされていない状況では極めて厳しい状況」と、同会長。
鋼板の大口需要家は、自動車メーカーと自動車部品メーカー、白物家電メーカー、機械・設備メーカー、土木建築会社などである。
業界ではディストリビューターは、国産鋼板販売の35%を担う。その顧客は、一般的に言って、中小企業。大口需要家は、製鉄各社と直接交渉する。
これら大手企業の契約改定は、それぞれの顧客の特性に応じた調整が加えられる。取材の要請に対して製鉄各社は、価格政策に関してはコメントできないと回答。
ブラジル機械・設備工業協会(Abimaq)のルイス・アウベルト・ネット会長も業界の企業がいずれも、価格が8%から10%引き上げられた新しい価格表を受け取ったという。鉄鋼製品は、業界にとって中間投入財の中核をなす。
全体として工業部門が苦境に立たされていることから既に利幅が縮小しており、機械メーカー各社は、鋼板の値上がりを最終商品の価格にすべて転嫁できない模様。Abimaq会長は、「転嫁しようにもそのすべはない。業界は既に輸入品の攻勢を受けている」と指摘。値上げに対する鉄鋼業界の論拠は、ドル為替相場の上昇である。業界の主要中間投入財(鉄鉱石と石炭)は、ブラジル国内においても国際市場と同じ価格で取引されており、為替変動に伴って生産コストが圧力を受けているとする。
Inda会長によると、「業界が重視したのは、上半期製鉄業界の業績が落ち込んだことだ」と認める。同会長によると、この値上げは下半期の業績改善に向けた一連の対策の1つである。
製鉄業界のマージンは、鉄鋼製品の需要後退と値下がりの原因になった国際金融危機発生後の2009年以降、圧迫されている。市場関係者によると、複数の企業が、限界に近い状況で操業している。
業界では値上げを、数か月前から待ち続けてきた状態だった。しかし、これまで発表されてこなかったのは単に、鉄鋼需要が後退して生産能力が余剰となり、輸入品との競争に脅かされている状況の中で、製鉄業界が値上げできずにいたため。ただしロウレイロ会長は、「値上げはされるが、現在の輸入品との価格差はゼロだ」と話す。(2012年7月26日付エスタード紙)