イタリアのベルルスコーニ首相は議会で審議中の財政安定法案は18日の採決が予定されており、法案成立後に辞任する意向をナポリターノ大統領に伝え、月内にも退陣する可能性が濃厚となってきた。
昨日、下院議会で採決された昨年度の会計報告に関する法案は野党が一斉に棄権したために可決、しかし与党の賛成票は議会の過半数に8票足りない308票にとどまり、今後の政権運営の見通しが立たなくなっていた。
ベルススコーニ首相は連立与党である北部同盟のウンベルト・ボッシ書記長と協議したが、ボッシ書記長らに辞任を強く促されたために、辞任の決意を固めたとみられている。
8日に欧州連合(EU)は財務相理事会を開催、財政不安が高まっているイタリアに「監視団」を送って、今日から財政緊縮策の進み具合を点検する作業を開始予定、財政再建に懸念が高まる中で国際通貨基金(IMF)と連携して監視して、イタリア政府に着実な実行を促させる。
ベルススコーニ首相の辞任の可能性が高まった観測でミラノの株価は一時2.0%以上高騰、その後の下院議会での会計報告法案の可決で終値は0.74%の値上がりに留まった。
昨年のイタリア政府の昨年の債務残高赤字はGDP比118.4%とギリシャの144.9%に次ぐ高率であり、財政債務問題が危険視されているポルトガルの93.3%、アイルランド94.9%、スペインの61%とそれぞれ大幅に上回っている。
8日の10年物のイタリア国債利回りは一時6.7%台半ばに上昇、ユーロ導入後の最高利回りを連日で更新して、財政運営上の「危険水域」とされる7%に迫っていた。
IMFでは2011年のイタリアの財政赤字はGDP比4%を予想しているが、それほど悪くはない。しかし年内に580億ユーロのリファイナンスの必要に迫られており、なおかつ、現在の利回りは利払い負担で債務返済が困難になる危険水域の7.0%に近付いている。(2011年11月9日付けエスタード紙)