昨日のレアル通貨は欧米での経済先行き不透明感の上昇に伴って、世界金融危機直後の2008年10月22日に記録した6.68%の下落率に次ぐ、4.25%と大幅に下落してR$1.865を記録した。
海外投資家にとって欧米の不透明感の上昇以外にも金利の切下げや今後のインフレ上昇圧力増加が益々レアル通貨の下落を誘発しているために、金融スペシャリストでも先行きの為替相場が読めなくなってきている。
ドル通貨の上昇は8月29日から開始、8月31日の中銀の通貨政策委員会(Copom)による予想外の政策誘導金利(Selic)0.5%の大幅切り下げによるSelic金利12.0%並びに今後も継続して金利が切り下げられる予想で、海外投資家のキャリートレードによる金融投資の意欲を削いでいることも、ドル通貨の上昇に歯止めがかかっていない。
ヨーロッパではギリシャに端を発したユーロ圏の債務危機がイタリアやスペインへの拡大不安や米国は二番底懸念が高まる自国経済を支えるために長期金利を押し下げ、住宅ローンや企業融資などの金利を引き下げて経済を活性化させるために、米連邦準備制度理事会(FRB)は21日の連邦公開市場委員会(FOMC)では追加の金融緩和策を決定、しかし経済危機回避の選択が限られている。
ブラジル国内の為替スペシャリストはドル通貨がR$2.00を突破するにはそれほど時間を要しないと予想しているために、ブラジルの商業銀行や海外投資家は為替スワップでは逆ポジションに置き換えている。
また外資系企業は本国への利益・配当金送金を急いでいるためにドルを購入、またブラジル企業でドル通貨の負債を抱えている企業は為替ヘッジに迫られている。
過去12カ月間のインフレ指数は7.33%と上昇してきて、今後も上昇傾向が明確になってきており、またSelic金利の引き下げで償還期間が2013年の国債NTNの金利が上昇している。
今月21日までのドルに対するレアル通貨の下落率は17.07%と世界トップ、次いでポーランドの13.45%、スイス11.35%、メキシコ10.23%、ロシア8.93%、チリ8.51%、オーストラリア6.19%、トルコ5.99%、ユーロ5.47%、インド4.86%、英国は4.64%とそれぞれ大幅に下落している。(2011年9月22日付ヴァロール紙)