ブラジル企業は世界金融危機で資金調達が困難になり、コスト削減、投資の先送りや見直しなどを行って運転資金確保や長期投資計画などに経営方針を転換して、筋肉体質の企業に変化してきている。
金融危機後は世界的に株価が下落して、新規株式公開(IPO)の中止や先送りされていたが、2009年末から好調な国内経済で需要が旺盛となって売上増加や株価の回復で、今年はエネルギー、鉱業や通信を中心にすでにIPOで301億レアルの資金を調達、今年は550億レアルが予想されている。
エコノマチカ社の調査によると金融機関を除くブラジルの大企業251社対象のインフレ指数を差引いた実質運転資金調査では2008年から毎年20%増加して、今では2,510億レアルに達している。
ペトロブラス石油公社は大型増資で資金を調達、運転資金総額は634億レアル、ヴァーレ191億レアル、テレマール135億レアル、CSN111億レアル、ウジミナス59億レアル、AMBEV57億レアル、パン・デ・アスーカル40億レアル、Neoenergia38億レアル、Cemig社が36億レアルとなっている。
セクター別の運転資金ではペトロブラスが牽引して石油・天然ガスが667億レアルでトップ、鉱業213億レアル、電力エネルギー221億レアル、鉄鋼219億レアル、食品・飲料168億レアル、通信233億レアル、建設106億レアル、紙・パルプ66億レアル、商業セクターが106億レアルとなっている。
手元資金の豊富なナショナル製鉄(CSN)はレアル高の為替並びにスペインの財政危機で株価が低調に推移しているために、先月にスペイン資本のAlfonso Gallardoグループの5企業を10億ユーロで買収している。
ランドン・グループの運転資金残高は13億レアルと4年前の6倍に増加、フリーザーの世界的メーカーMetalfrio社は昨年の鉄鋼製品価格の上昇にも関わらず、高騰する前に在庫を積み上げたために、今年の第1四半期は黒字を確保、しかし在庫は下半期に底を突くために、今後も鉄鋼製品価格が上昇すれば、供給メーカーの変更などで対応する。(2011年6月6日付けエスタード紙)