米連邦準備理事会(FRB)による事実上の金融緩和は金融政策の方向性に一定の明確さを与えると予想されていたが、10日の連邦公開市場委員会(FOMC)の発表は金融市場に一段の不透明感をもたらす結果となり、また6月の貿易収支赤字拡大も更に昨日の世界の株式市場の下落に拍車をかけた。
また7月の中国の鉱工業部門の伸び率は前月比13.4%増加、しかし6月の13.7%増加から減少、7月の中国の固定資産投資の伸びが鈍化したことで世界経済を牽引している中国経済の成長鈍化も懸念されている。
イングランド銀行(英中央銀行)のキング総裁は今後の景気回復が持続するかどうか不透明であり、また2011年のGDP伸び率を前回予想の3.4%から2.5%と大幅に下方修正している。
これらの経済指標の悪化の影響を受けて昨日のダウジョーンズは2.49%、ナスダック3.01%、ロンドン2.44%、フランス2.74%、ドイツ2.10%、サンパウロ平均株価(Ibovespa)は2.13%とそれぞれ大幅に株価を下げた。
世界的な株価の下落で株式市場の投資家は最も安全な米国の10年物の国債に資金を逃避、また今後の世界経済の鈍化予想で1バレル当たりの国際石油価格は2.8%減少の77.98ドルまで下げている。
米国の株投資家が市場から資金を引き揚げたのは明確になってきたデフレ傾向並びに中国などからの消費財の輸入増加で7月の貿易収支赤字が18.8%増加して2008年10月以来では最も拡大したことも要因となっている。(2010年8月12日付けエスタード紙)