国際通貨基金(IMF)では今年の中国の国内総生産(GDP)は6.5%、インドは4.5%とそれぞれ増加、ブラジルのGDPはマイナス1.3%と予想しているが、金融危機後も殆ど減少していない外貨準備高や新興国の中では最も少ない経常収支赤字などの要因で、世界金融危機克服が最も早いグループに属していると予想されている。
今年4月の IMFの統計によると、ブラジルの外貨準備高は1,905億ドルでメキシコの768億ドル、トルコ676億ドル、チェコ370億ドル、ハンガリー356億ドル、ブルガリアの156億ドルを大幅に上回っており、ロシアの3,839億ドルには及ばないが、世界金融危機前には6,000億ドルあった外貨準備高は自国通貨防衛のために、2,000億ドル以上の取り崩しを余儀なくされていた。
またIMFではブラジルの今年のGDPをマイナス1.3%と予想しているが、メキシコ-3.7%、ヴェネズエラ-2.2%、チェコ-3.5%、ハンガリー-3.3%、トルコ-5.1%とブラジルよりも落込み幅が大きく、ロシアは石油のコモデティ価格が大幅に落ちこんでいるために-6.0%と更に大きな落ち込みが予想されている。
昨年のブラジルの経常収支赤字はGDP比マイナス1.7%であったが、石油価格の高騰でヴェネズエラは11.9%、ロシアは5.9%、貿易収支が大幅黒字の中国は8.8%とそれぞれ黒字を計上しているが、インドならびにチェコは-2.9%、ハンガリー-6.4%、トルコ-5.8%、ブルガリアは-25.2%とそれぞれブラジルよりも大幅な赤字を計上していた。
ブラジルは2,000億ドル近いの外貨準備高、新興国の平均カントリーリスクを150ポイント下回る信頼感、政策誘導金利(Selic)の大幅な低下、サンパウロ証券取引所への投資や海外からの生産向け直接投資、コモデティティ価格の上昇、余り上昇しない失業率など経済リセッションからいち早く脱出す要因が多く、海外投資家から最も注目されている。{2009年6月9日付けヴァロール紙}