PwC社が資本参加するコンサルタント会社Dell´Oso社の調査によると、今後数年間のブラジル国内のM&A案件は、連邦公社の民営化並びにインフレ整備プロジェクト向け官民合同プロジェクト(PPPs)が牽引すると予想されている。
今年初め7か月間のブラジル国内のM&A案件では、公共サービス部門のM&A案件は前年同期比28%と二桁台の増加を記録、また民営化部門も63%と大幅な増加を記録している。
緩やかな経済回復傾向や年金・恩給改革の下院議会通過、税制改革の開始は、国内外の投資家にとって今後の信頼回復の礎となり、民営化の進展に伴って2020年のM&A案件増加が予測されている。
今年初め7か月間のブラジル国内のM&A案件は、前年同期の360件を28%上回る462件に達しており、今年1年間では800件前後のM&A案件の成立をDell´Oso社では予想している。
ピーク時の2013年のブラジル国内のM&A案件成立は812件、2014年は879件であったが、経済リセッションに突入した2015年のM&A案件成立は742件、2016年は597件まで減少していた。
緩やかな経済回復基調でGDP伸び率がプラスに転じた2017年のブラジル国内のM&A案件成立は643件、2018年は658件、今年は800件予想、2020年は900件と記録更新が見込まれている。
今年初め7か月間のM&A案件成立462件の内訳として、IT関連のM&A案件成立は昨年同期の74件の2倍に相当する136件、インフラ、電力エネルギー、港湾、空港並びに上下水道関連の公共サービス民営化案件が44件と昨年同期の27件を大幅に上回っている。
またインフラ関連以外の運営やセキュリティ、マーケティング関連公共サービス民営化案件は38件、金融機関関連は37件、小売販売部門のM&A案件成立26件と昨年同期の18件を上回っている。
ジャイール・ボルソナロ新政権で初めての民営化コンセッション入札は今年3月15日に実施され、国内12カ所のリージョナル空港民営化入札では、国庫庁に最低入札価格の986%相当の23億8,000万レアルに達する臨時歳入を記録している。
今年7月にペトロブラス石油公社は、英国資本Trident Energy社に総額8億5,100万ドルでカンポス海盆に擁するPampo並びに Enchovaの100%の権益を譲渡していた。
主に米朝貿易摩擦などの影響で先進諸国を中心に世界経済の停滞の兆候が表れてきており、M&A関連の国内外の投資家は、5年から10年の長期投資先としてインドやブラジル、トルコなどの発展途上国への長期投資を模索しているとDell´Oso社は予想している。(2019年8月30日付けヴァロール紙)