中銀の発表によると、2018年のブラジル資本の各銀行の純益総額は景気回復が遅れているにも関わらず、985億レアルに達して1994年にレアル通貨になって以降では最高の純益を記録している。
中銀のファイナンスレポートによると、昨年のブラジル資本の各銀行の純益総額は前年比17.40%と二桁台の増加を記録、特に昨年の貸倒引当金総額が650億レアル~700億レアルに減少したことが純益総額を引き上げている。
経済リセッションから漸く脱出した2016年の債権回収が不能になった場合に備え、各期の利益から債権の額に応じて積み立てておく貸倒引当金総額は1,200億レアルであった。
しかし2017年には、債権回収不能に陥るクレジットの延滞率が低下したために貸倒引当金総額は前年の1,200億レアルから850億レアルと大幅に減少していた。
2018年のブラジル資本の各銀行純資産総額は8,000億レアルに達して1994年以降では最高記録、また昨年の企業の収益力を示す指標の一つで、「自己資本利益率」または「株主資本利益率」と言われる平均ROE(Return On Equityの略)は14.8%に達している。
昨年の民間銀行の平均ROEは15.6%と公立銀行の平均ROE12.8%を大幅に上回っている。しかし昨年の平均ROE15.6%は2011年に記録した平均ROE16.5%に次いで過去7年で最高の平均ROEを記録している。(2019年4月12日付けエスタード紙)