経済情勢の不安定が継続しているアルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領は、昨日29日に国際通貨基金(IMF)との間ですでに合意していたクレジットの前倒しを要請した。
昨日アルゼンチンのマクリ大統領は、テレビ演説でIMFとの間で、国際金融関係者の不安を取り除くために必要なあらゆる資金を前倒しで手当てすることで合意したと説明した。
米政権とトルコ政府の関係悪化などの要因によるトルコの通貨危機も後押しして、昨日のアルゼンチンペソは、前日比8.0%下落の1ドル34.50ペソと史上最安値まで下落している。
今年6月にアルゼンチン政府とIMFは、アルゼンチンの財政再建を最優先条件に、IMFから500億ドルのクレジット枠設定で合意していたが、トルコでは米国との関係悪化で8月上旬に通貨危機が発生した影響で、アルゼンチンペソ安に拍車がかかって、8月13日に今年4度目となる45%への緊急利上げを余儀なくされていた。
マクリ政権は経済危機並びに大幅なアルゼンチンペソの通貨下落に見舞われている上に、今月末にゼネスト実施が予想されており、マクリ政権にとって未曾有の危機になると予想されている。
昨日29日のブラジルのレアル通貨に対するドルの為替は、レアルプラン以降では2番目となる一時R$4.16 を記録したものの、終値は前日比0.43%減少のR$4.12に留まった。(2018年8月30日付けエスタード紙)