2018年の海外投資家による対内直接投資は、前年同月比80%増加の95億ドルに達して2017年1月以降では最高の対内直接投資額を記録、今月23日までの対内直接投資額は86億ドルを記録している。
今年7月の対内直接投資額は39億ドル、7月の過去12カ月間の対内直接投資額は、GDP比3.25%に相当する641億ドルを記録しているものの、昨年7月はGDP比4.3%を記録していた。
今年の対内直接投資総額は、不透明な大統領選挙や景気回復遅れで低調に推移しているにも関わらず、経常収支赤字を充分カバーできるとブラジル・グローバル・多国籍企業研究会(Sobeet)のルイス・アフォンソ・リマ会長はコメントしている。
中銀の今年初めの予想では、今年の対内直接投資額は前年比10%増加の800億ドルを見込んでいたが、今年初め5か月間の対内直接投資額が予想を下回ったために、6月には100億ドルの下方修正を余儀なくされていた。
今年7月の海外投資家によるブラジル国内の金融投資は82億ドルに達していたが、8月は既に70億ドルの金融投資金が流出、7月の過去12カ月間では65億ドルの流入残を記録していたが、8月は既に流出残を記録している。
今年3月~6月の4か月間の経常収支は黒字を計上していたにも関わらず、7月の経常収支は44億ドルの赤字に転落、今年初め7か月間の経常収支は81億ドルの赤字を計上、8月は8億ドルの経常収支赤字が見込まれている。
7月の経常収支赤字が81億ドルの赤字に達した一因として、ペトロブラス石油公社のRepetroプログラムによる石油・天然ガス開発用プラットフォームの輸入総額が33億ドルを計上した一方で、プラットフォーム輸出で12億ドルの黒字に留まって、21億ドルの赤字を計上していた。
今年7月の過去12カ月間の石油・天然ガス開発用プラットフォームの貿易収支は、150億ドルの赤字を計上しており、昨年5月のプラットフォームの貿易収支182億ドルの赤字に迫っている。
2018年7月の経常収支は44億3,000万ドル、そのうちの貿易収支は39億ドルの黒字を計上、輸出総額は228億2,000万ドル、輸入総額は189億2,000万ドルを記録している。
また今年7月の経常収支のサービス収支は30億1,000万ドルの赤字を計上、そのうち輸送関連サービス収支は5億9,000万ドルの赤字、旅行関連サービス収支は13億1,000万ドル、機械・装置賃貸関連サービス収支は9億9,000万ドルの赤字を計上、本国への配当金・利益送金の資本収支は、17億5,000万ドルの赤字を計上している。(2018年8月28日付けヴァロール紙)